一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

7日の金曜教室(後編)

2016-10-10 21:06:10 | 新・大野教室

第2図以下の指し手。▲9五歩△同歩▲9三歩△5五金▲同歩△9四銀▲3六飛△4二金▲6六歩△5五角▲6七金△8四歩▲5六金△2二角▲4五金△3三金▲1五歩△4四歩▲5五金△5四歩▲5六金△8五歩▲1四歩△1二歩(第3図)

ここで▲9五歩が習いある手筋。△同歩に▲9三歩が厳しかった。
これを△同香は▲9二歩△同飛▲8四歩△同歩▲同飛で後手つぶれ。まさかこんな手を喰らうとは…と私は呆れたが、簡単に負けるわけにはいかない。△9四銀と辛抱した。Sato氏は、「しまった」という顔だったが、先手優勢は疑いない。
数手後私は△5五角と補充したが、Sato氏に▲4五金と左金を活用されて、おもしろくなかった。同じ歩を取るなら、△9三香だった。
わるい時はわるいことが重なるもので、▲5五金に△5四歩も、5三にスキを作ってマズかった。
▲1四歩に△1二歩と謝らされ、こちらの主張は何もない。

第3図以下の指し手。▲6五歩△同歩▲6四歩△同銀▲6三金△3一角▲5三歩△同銀▲6五桂△6四銀▲5三歩△7五銀(途中図)

▲5二歩成△同銀▲8三歩△同銀▲7三桂成△同桂▲同金△8一飛▲6五金△8四銀上▲7四金△6一飛(第4図)
以下、一公の勝ち。

▲6五歩の攻めが厳しい。以下Sato氏に歩の手筋を連発され、私はノックダウン寸前。△7五銀(途中図)と逃げたところでは負けを覚悟した。
ここで▲7二歩と垂らされたら私は指す手がなかったが、Sato氏は▲5二歩成。これは△同銀と取って後手もまだ戦える。
以下△6一飛までと進んだが、なんだか後手も元気が出る形になった。これだから将棋は分からないのだ。

この後は双方秒読みで疑問手のオンパレードだったが、私に勝ち運があったようだ。最後はSato氏が戦意喪失して、投了。「ひどかった…」がSato氏の第一声だった。
早速感想戦に入るが、私は序盤から作戦負けだったので、主張点がない。大野八一雄七段も感想戦に付き合ってくれたが、やはり△9四銀の評判はよくなかった。
さらに途中図の局面では、やはり▲7二歩か▲6二歩が正着とされた。本譜▲5二歩成は、やはり△同銀を見落としたものだった。
ちなみに▲6二歩の後は、もう1歩入れば▲5二金~▲4二歩(大野七段)が厳しい攻めとなる。
「この後の感想戦はなしで…」
とSato氏はうなだれたが、投了図はまだ難しいと思う。
本局はSato氏の淡白さに助けられた。

ほかの対局を見ると、Fuj氏はS君と対峙していた。S君が珍しく飛車を振っていた。局面はS君が▲6二歩成と垂らしたところで、これを△同金は▲4三香成△同玉▲4一竜がある。振り飛車十分と見たのだが、Fuj氏は△4四歩と突いて平然としている。
Sato氏はこれでアガリ。もう一人の佐藤氏は、U君と対局を始めた。時刻はもう10時を回っているが、金曜教室も宵っ張りらしい。
と、青年氏が将棋を所望してきた。彼もなかなか熱心である。
「飛車落ちでお願いします」
と青年。続けて「今日は全部飛車落ちですよ」
駒落ちの下手はつまらないだろうが、こういう地道な努力が大切なのだ。
将棋は典型的な飛車落ち定跡となった。私は△7二玉形とし、とくに策は弄さない。ただ、気分を変えて△8四歩~△8五歩と伸ばしてみた。

第1図以下の指し手。▲4五歩△同歩▲同銀△同桂▲2二角成△同金▲4五桂△4二銀▲4四歩△同銀▲5六桂△4五銀▲同飛△4三歩(第2図)

▲4五歩から下手の攻めが始まる。対して私の手がここまで来て素直すぎるというか、工夫が感じられない。▲2二角成のところでは△3七桂不成に一考の余地はあったし、▲4四歩にも△5二銀を掘り下げるべきだった。
はっきりマズかったのが▲5六桂に対する△4五銀で、ここは△4三歩と低く受けるべきだった。このあたり私の指し手は夢遊病者のようで、まったくなっていなかった。

第2図以下の指し手。▲5二銀△5三金▲6一角△6二玉▲4三銀成△6一玉▲5三成銀△同銀▲4一飛成△7二玉▲5二竜△8三玉▲5三竜(第3図)

▲5二銀~▲6一角が素直な攻め。以下▲5三竜までと進んで下手必勝である。まったく、イヤになった。

もっともここから青年氏がヨセをグズリ、最後はかなり怪しくなった。

第4図から私は△9二歩と打ったが、これが最後の悪手。△7四香と打って勝負するべきだった。
以下は青年氏の手堅い指し回しに、私は投了。大野七段を交えて感想戦になったが、青年氏の指し手の素晴らしさが讃えられた。
私は左上奥歯の虫歯が進行し、その菌が前歯に移ってしまった気がする。よって口中が苦い上に口臭がキツクなっており、あまりしゃべりたくないのだ。
ちなみに、△9二歩に代えて△7四香は、▲8四金でヨリ、と大野七段。たしかにそうで、二人はまったく気づかなかった。こういう時、私はプロとアマの差を痛切に感じるのである。
さっきのFuj―S戦は、Fuj氏の勝ち。どうも最初から優勢を持続していたようだ。
時刻は11時にならんとしているが、佐藤氏とU君の将棋はまだ続いている。この後みんなで軽食を摂るのもいいが、日付を越えそうだ。明日もあるし精神的にいっぱいいっぱいなので、ここで失礼した。
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