私の仕事では時おり荷物のやりとりがあり、緩衝材や間仕切り等に新聞が利用されている。すると私も仕事の手を休めて読んでしまうのだが、将棋欄は最たるもので、つい記譜を追ってしまう。
今日見た観戦記は東京新聞の8月2日付・佐藤康光九段VS行方尚史八段の王位リーグだった(対局日は5月11日)。
指し始め図から△4五歩▲同銀と呼んで△5七角(図)。

ここで佐藤九段の指し手は▲4四歩!
これには驚いた。だって、王手で金を取られてしまうじゃないか。
が、大川慎太郎氏の観戦記によると、△6六角成は▲7七銀△4四馬▲同銀△同銀▲4五歩△同銀▲4四歩(参考1図)で先手がいいという。

また△6六角成で△4四同銀も、▲6七金引△4六角成▲4四銀△同金▲4八飛(参考2図)で、これも先手がいいという。

参考1図、2図ともこれで先手がいいとは思えないのだが、プロ的にはそうなのだろう。
本譜は行方八段が△4二金引と辛抱し、以下激戦が展開された。
それにしても図で▲4四歩とは、驚きを禁じ得ない。私たちレヴェルなら、▲4四歩には「金取りですよ」と待ったをさせてあげるくらいだ。
ここ数年プロ棋士に指導を受けるようになって、感じたことがある。そのひとつは、プロは駒取りを受けない。
もちろん受ける時は受けるが、その駒を受けるくらいなら、もっと有効な手を指したい、と考えるようなのだ。
指了図では先手優勢。しかし対局は、行方八段が勝った。げに恐ろしきプロの将棋よ。
まあ、このような観戦記はいい。1譜の中で山場が完結しているからだ。
厄介なのは、「ここで先手が指した手をお考えいただこう」で終わる場合だ。いわゆる観戦記の常套句で、ここで次の一手を考えるのが将棋の上達法でもあるのだが、この場合は困る。だって翌日の新聞は見られないからだ。

図は2015年10月16日の産経新聞。第87期棋聖戦1次予選の▲八代弥五段VS△佐々木勇気五段戦である。
実はこれが指了図で、伊藤能氏の観戦記は「佐々木はまたも好打を放つ」で結ばれている。
が、次の一手が皆目分からぬ。
暇があったら、ネットで調べてみたいと思っている。
今日見た観戦記は東京新聞の8月2日付・佐藤康光九段VS行方尚史八段の王位リーグだった(対局日は5月11日)。
指し始め図から△4五歩▲同銀と呼んで△5七角(図)。

ここで佐藤九段の指し手は▲4四歩!
これには驚いた。だって、王手で金を取られてしまうじゃないか。
が、大川慎太郎氏の観戦記によると、△6六角成は▲7七銀△4四馬▲同銀△同銀▲4五歩△同銀▲4四歩(参考1図)で先手がいいという。

また△6六角成で△4四同銀も、▲6七金引△4六角成▲4四銀△同金▲4八飛(参考2図)で、これも先手がいいという。

参考1図、2図ともこれで先手がいいとは思えないのだが、プロ的にはそうなのだろう。
本譜は行方八段が△4二金引と辛抱し、以下激戦が展開された。
それにしても図で▲4四歩とは、驚きを禁じ得ない。私たちレヴェルなら、▲4四歩には「金取りですよ」と待ったをさせてあげるくらいだ。
ここ数年プロ棋士に指導を受けるようになって、感じたことがある。そのひとつは、プロは駒取りを受けない。
もちろん受ける時は受けるが、その駒を受けるくらいなら、もっと有効な手を指したい、と考えるようなのだ。
指了図では先手優勢。しかし対局は、行方八段が勝った。げに恐ろしきプロの将棋よ。
まあ、このような観戦記はいい。1譜の中で山場が完結しているからだ。
厄介なのは、「ここで先手が指した手をお考えいただこう」で終わる場合だ。いわゆる観戦記の常套句で、ここで次の一手を考えるのが将棋の上達法でもあるのだが、この場合は困る。だって翌日の新聞は見られないからだ。

図は2015年10月16日の産経新聞。第87期棋聖戦1次予選の▲八代弥五段VS△佐々木勇気五段戦である。
実はこれが指了図で、伊藤能氏の観戦記は「佐々木はまたも好打を放つ」で結ばれている。
が、次の一手が皆目分からぬ。
暇があったら、ネットで調べてみたいと思っている。