一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

福間女流五冠の不戦敗つづく

2024-10-30 23:45:31 | 将棋雑記
最近ビックリしたのはやはり、福間香奈女流五冠の「アレ」だ。
26日に行われる予定だった第4期白玲戦第6局に、福間女流五冠が体調不良を訴え、不戦敗になった。
これで西山朋佳白玲は2勝2敗2不戦勝となり、白玲防衛が決まった。しかし女流棋界最高の公式戦とは裏腹の衝撃の結末で、私はぽかんと呆けてしまった。
この23日には第14期女流王座戦第1局があったが、福間女流王座は元気に?対局に臨み、西山女流三冠に快勝していた。だがやはり、福間女流五冠の容態は安定していなかったのだ。
これに複雑な思いだったのが当の西山白玲だった。自身の病気は延期の措置になったのに、妊娠による体調不良は延期不可では、同性として割り切れないものがあっただろう。
西山白玲は旧Twitterに、主催者ならびに関係者、対局場を細かく挙げ、深く感謝の意を表した。これが西山白玲にできる精一杯の誠意であった。
ところが話はそれで終わらない。その3日後の29日、福間女流五冠は、第46期女流王将戦第3局でも体調不良で対局回避となり、西山女流王将が1敗2不戦勝で防衛となった。しかも通算5期でクイーン王将を獲得というオマケ付きである。
白玲戦は一応2勝していたからアレだが、女流王将戦は初戦に負けている。一回も勝ってないのにクイーン王将獲得とは、これまた西山女流王将、複雑な思いであっただろう。
なお白玲防衛のとき、「不戦勝でタイトルの行方が決まったのは女流棋界初」と書いたメディアがあったが、男性棋戦を含めても「初」ではないのか? むかし升田幸三八段が香落ちの将棋をボイコットするなどがあったが、あれはタイトルの行方が決まったあとのことだった。だから私には、記事の意味がよく分からなかった。
話を戻し、この有様では、福間女流五冠の今後が心配だ。さしあたっては。あさって11月1日には早くも、第5期白玲戦のA級1回戦が行われるのだ。だけどもう、福間女流五冠は対局できる体調にないのではないか。このまま休場してしまうのではないか?
仮に前倒しで休場したとして、白玲戦はリーグ戦だから、主催者は不戦にせず、延期扱いにすると思う。
問題は11月5日から始まる、第32期倉敷藤花戦の挑戦手合いだ。
今期の挑戦者は伊藤沙恵女流四段である。伊藤女流四段は挑戦者決定戦でも室谷由紀女流三段の妊娠休場につき不戦勝になっていた。よって、挑戦者決定戦→三番勝負と、不戦でタイトルを獲るという前代未聞の珍記録となる。
ちなみに倉敷市長はおなじみ、伊東香織さんである。おなじ「いとう」姓で、いいではないか。
そうしたら伊藤女流四段は、39年前の谷川浩司新名人ではないが、「倉敷藤花を1年間預からせていただきます」とでも述べるのだろうか。
という冗談はさておき、本当にタイトル戦が行われなかったら、倉敷藤花戦は地方新聞に観戦記が載るから、やはり実戦譜は欲しいところである。
そこでウルトラCがある。福間女流五冠のご主人に登場していただき、伊藤女流四段とエキシビジョンマッチを行うのはどうだろう。
ご主人・福間健太さんは元奨励会三段で、第55回リーグ戦では、13勝2敗で最後の3戦を残し「マジック1」だった。ところが福間三段はその3局に全敗し、大魚を逸したのだった。
つまり氏の実力はほぼ四段で、その後に参戦したアマ棋戦でも好成績を残しているから、伊藤女流四段とは当然、互角以上の好勝負を保証できる。
とにかく、福間女流五冠は体調第一に考えたほうがいい。タイトル戦は逃げないから、また取りに行けばいいのだ。
そして西山女流三冠は堂々と、タイトルをこのままもらえばいい。おめでとうございます。
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