一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第14期女流王座戦第1局

2024-10-23 23:02:29 | 女流棋戦
きょう13日は東京で、第14期リコー杯女流王座戦第1局があった(主催:株式会社リコー、日本将棋連盟)。対局者はもちろん、福間香奈女流王座と西山朋佳女流三冠で、実にトリプルマッチであるs。若干食傷気味だが、ふたりの実力が「四段相当」で、肉薄する女流棋士がいないから、こんな有様になっている。
さて福間女流王座は、先の女流王将戦、白玲戦で立て続けに不戦敗になった。福間女流王座はこのあとも第32期倉敷藤花戦の挑戦手合いもあり、いまは対局をこなすので精一杯、という状態ではないだろうか。
女流王座戦は、福間女流王座の先手で▲5六歩△3四歩▲6八銀といういつもの出だし。西山女流三冠は三間飛車に振り、角交換になった。福間女流王座は向かい飛車に振り、西山女流三冠はひとつ飛車を寄る。これで双方、向かい飛車になった。
いつもながら、これなら最初から居飛車角換わりをやればいいと思うが、玉を右側に移動させないと、読みに力が入らないのだろう。
福間女流王座は白の洋装。西山女流三冠も似たような服装で、男装の麗人のようだ。西山女流三冠は同性に人気があると思う。
先手は▲3八玉、後手は△6二玉で落ち着いた。私は△6二玉にいつも違和感を覚えるのだが、左右反転をすれば令和玉の定位置である。あ、いや、だが本局は△8二銀の壁型で、その横には△7二金がいるから、玉の可動域が低い。この形で西山女流三冠は何度か負けているはずで、これは本局も西山女流三冠が負けると思った。
福間女流王座は8筋に攻勢を見せるが、西山女流三冠は玉を左に移動する。なるほどこれなら壁銀の悪形から退避できるが、これが西山女流三冠の予定だったとは思えない。
その後西山女流三冠が巧みに馬を作り、一本取ったかに見えた。しかしそこで福間女流王座が右桂を跳ねたのが抜群に味のいい一手。本局で私が最も印象に残った一手である。
西山女流三冠は玉を逃げたが、福間女流王座はさらに桂を跳ね、先手有利がハッキリした。以下、福間女流王座は天王山に馬を作り、優勢がハッキリした。西山女流三冠の玉が不安定なのに対し、福間玉は天井がなく桂もいないものの、金銀3枚が玉の周りで守っている。もう、先手の勝勢といってもよい。
以下、115手まで福間女流王座が勝った。本局は福間女流王座の快勝。対して西山女流三冠は、玉の囲いに問題があったのではなかろうか。と、ヘボが偉そうなことを言ってしまうが、戯言と赦していただこう。
第2局は福間女流王座の休場明けとなり、来年2月が予定されている。そんな先のことを考えると気が滅入るが、楽しみに待ちたい。
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