80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

165系を169系化する(クハの床下改造)

2015-05-04 14:23:59 | 信州全般方面
引き続き改造記録編です。

ほんのヨコシマな軽い気持ちで始めた169系化改造ですが(これを横軽という場合がある)、車体はともかく、床下周りは165系と微妙に違っていて、そう簡単には転用できないようです。モハのコンプレッサー(C-1000×2台→C-2000×1台)はじめ、或いは165系の最終期車とは近いのかも知れませんが、少なくとも、比較的初期の冷房改造車をプロトタイプとしている、KATOの165系とは違いが多々みられます。もちろん169系ならではの装備のために、変更になっている部分もあるようです。

ということで、差が最も大きく難物ともいえる、クハ165をクハ169系化してみます。


まずは車体を分解します。青いシートがずらり。。。



今回、169系化に当たっての正確な図面は引いていませんが、側面写真を基にした「移設対照図」らしきものは作りました。それにしたがって作業していきます。その指示によると、まずは床下中央にあるほとんどの機器を一度撤去せよ!と書いてあります。いや、書いたのは自分ですが、これには結構シビレるものがありますね。とにかく糸鋸の水平に注意しながらザクザク切り取っていきます。



上の写真で木片をウマにして作業しているのがわかるかと思いますが、これが間違いでした。作業中になにかパキパキ変な音がするなぁと思い、周りを見ると、青い破片が点々と・・・。そうです。座席の取っ手に力がかかって割れてしまったのです。車内で目立たないとはいえこれはショック。同じものかわかりませんが、確かオハ35系発生品がどこかにあったはずなので、使えるものならそれに交換しようと思います。



切り取り終わった状態がこちら。片寄せ搭載の水タンクはおろか、周辺の機器も含め、気持ちいいほどさっぱりしてしまいました。大丈夫か??



もちろん、切り取った機器はほとんど再利用します。切断面が斜めになってしまったものは、このようにプラ板を貼って高さを調整します。床下面は車体下端から0.3mm~0.8mm程度引っ込んでいるため、この程度のざっくりしたリカバーで大丈夫。



床板に開いた穴のうち、支障ないものはそのままにして新たな機器を接着してしまいますが、水タンク跡はさすがに大きいので、プラ板で埋めてから機器を接着しています。右側の機器(MGCL)のように薄いものは、傾かないように、裏側に補強板を立てて接着してあります。



タネ車にない機器が少しだけあるので、これらはプラ板から新製します。これは「水減」と書かれた弁当箱のような機器。「水揚」と書かれたものはよく見かけますが、これもその仲間でしょうか。ちなみに写真はきれいに撮れたモハ168のもので、車体中央付近の水タンクの近くに設置されていますが、クハ169の場合、水タンクからはずいぶん離れた位置にあります。クハ169で新設した機器は今のところこれ1個だけで、本来はFRP製の丸っこいタンクも、経費節減のため、タネ車の大ぶりの鋼製水タンクを流用してしまいました。



改造前後のようすをまとめるとこうなります。ちょっと画像が鮮明でない点はご容赦ください。
黒線が存置、黄色線が同一側での移設、青線が反対側への移設、赤線が撤去、緑線が新設です。
黒線の機器の中には、厳密には少し移動させたいものもあるのですが、手間がかかるので、最大3mm以内程度であれば、目をつむることにしました。右側側面の前方にあるハンドブレーキ・ホイールとBS(ブススイッチ)は、恐らく元々のクハ165でももっと後ろにあるのが正解かと思います。床下のモールドを見ると、ハンドブレーキ・ホイールが見事に横梁をぶった切っていますから・・・。(^^;
(余談ですが、今回撮った写真を見るかぎり、奇麗にモールドされてはいるものの、横梁の位置自体、怪しいようです。)





なお、右側面の写真で「配管必要」と書いてある部分には、実車では、ブレーキ制御装置と一体となった複雑な配管が這いまわっています。下の写真がソレで、見るからにゲンナリしてきます。蒸機のモデラーにはお叱りを受けそうですが、ここは配管1本コック2個!くらいで勘弁願おうかと思っています。(^^;



ということで、とにもかくにも大物のクハ165→169は施工可能であることがわかりました。あと2両がんばります。
ちなみにモハ168は一番改造箇所が少なく、C-1000コンプ2基を取り払い、車体中央にC-2000を装着すればだいたいは終わりです。
クモハ169は微妙にいやらしく、機器の並び順はほぼ同じながら、公式側(左側面)はやや前方へ、非公式側(右側面)はやや後方へずらす形になります。これらも、とりあえず1両ずつ改造した段階でご報告したいと思います。


ところで、移籍してきたタネ車の165系基本セットのうち1セットは「アルプス」用に転用してしまったので、12両フル編成にするには1セット不足していたのですが、このたび府中の某模型店さんに「増結用基本セット(3-506)」が眠っていることを発見。無事ゲットして往年の横軽越えをフル編成で再現できることになりました。ロクサン含めて14両、いったいどこで走らすんだ!?という話はありますが・・・。
しかし、ロクサン無しだと12両中動力車が2両というのもバランス悪いですよね。「信州」と付属編成に分割できない。66.7‰を再現するならいざ知らず、そうでなければ169系は3Mにして、ロクサンのうち1両をトレーラーにする方が合理的ではないかと。こう書くと、また何かやらかすのではないか?と思われそうですが、さすがにそういう改造はしませんよ。(^^;;(たぶん)



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勉強してきました

2015-05-04 12:01:41 | 信州全般方面
こんにちは。
予定どおり、5月2日の土曜日に、しなの鉄道坂城駅前で静態保存されている169系S51編成を見てきました。

列車で行くか、フットワーク重視でクルマで行くか悩んだ末、必ず座れる(笑)クルマで行くことにしました。その代わり、GW本番初日ということで、朝4時半に家を出て国立府中I.C.から中央道へオン。5時過ぎると渋滞が始まるのでギリギリの時間です。八王子ジャンクション付近で圏央道からの合流の影響で少し混みましたが、それ以外はまったく快調、天気も上々です。

梓川SAで休憩し、安曇野をぶらつくかどうか思案。まだ8時前で店は開いてないし、北アルプスの山々も少しガスがかかっていて“抜け”が良くないので、そのまま坂城へ直行することに。
このまま長野道→更埴ジャンクション→上信越道と淡々と走れば着くのですが、「姨捨スマートI.C.」なるものが目に付いたので、付近の一般道を中間地点にしてナビをセットし直して出発。SA/PAに併設されたETC専用の出入口ですね。所要時間はともかく、これで距離はだいぶ短縮されるはず。


姨捨S.A.の端っこにつくられた小さなゲートから出て、地元の人しか通らないような道を、看板とナビを頼りに進むと、篠ノ井線の踏切に出ました。撮り鉄したい気持ちを抑え、眼下に屋代・長野方面の平野を見ながら一気に県道を下って千曲川へ。あとは国道18号を淡々と進み、早くも8時半前には坂城駅に到着しました。



しなの鉄道坂城駅。こじんまりとした駅舎、木陰が涼しそうな大樹、1台のタクシー・・・。レイアウトに好適なシーンですね。



169系S51編成は、駅に向かって左手の駐車場脇の側線(たぶん今は市有地でしょう)に静態保存されています。ボランティア清掃などが行われているようで状態は上々。駅側からクハ169-27+モハ168-1+クモハ169-1となっています。この写真はクモハ169側から見たところです。ご覧のように駐車場との境界はフェンスがあって、駐車車両もある関係で、真横からのいわゆる“引き”写真はきれいに撮れませんが、間近でじっくりと観察することは十分可能です。解説板はありませんが、駅舎の中に展示スペースがあり、そこで169系の情報が公開されています。



駅舎内の展示スペースの入口。169系で使用された車輪(車軸)の展示が行われていました。



電動車用のギヤケース付きの車輪です。こうしてみると狭軌って狭いなぁとつくづく思います。この3倍の車体が載ってるなんて不思議ふしぎ。(笑)



169系の反対側を見るために入場券を買ってホームへ。190円です。こちらもフェンスがあって床下観察には厳しい条件。しかもこの時間は逆光です。もっとも今回の訪問の目的は、斜め方向から撮られた写真では判断しにくい、床下機器の正確な搭載位置を知ることなので、車体白飛び、フェンスの向こうに機器の影がうっすらという悪条件でも、資料として役立つ写真は十分撮ることができました。ただ残念なのは、先頭のクモハ169のあたりはホームが立入禁止区域になっていて、真横からの写真が撮れなかったことです。しかしこれには救済措置がありました。(^^)



せいぜい30分程度と見積もっていた見学時間はとっくに過ぎ、1時間近くなめるように写真を撮り続けました。ひと通りの成果は得られたので、このまま直帰してもいいのですが、せっかくなので軽井沢を散策してから帰ることにして坂城I.C.から上信越道へ。しかし、このまま軽井沢へ突入したら渋滞や駐車場探しは必至。なので、佐久インターで降り、御代田駅近くの町営駐車場へ車を入れてしなの鉄道にお乗り換え。パーク&ライドですね。ちょうど電車が行ってしまった後でしたが、GW中は書き入れ時とあって臨時電車が多く設定されていて、15分も待たずに次の電車に乗れました。しかしリサーチ不足が露呈して乗車したのは最後尾のクハ。MT54の音色を遠くに聴きながらの旅となりました。まあ乗車時間10分ですが。。。


軽井沢ではレンタサイクルを借りて2時間ほど散策。少し汗ばむ感じではありましたが、爽やかな高原の風を感じながら、なるべく人の居ない道を選んでぶらぶら。帰りがけに、(旧)軽井沢駅舎記念館でEF63 2などとともに保存されているクモハ169-6を現役ホーム側から撮影しました。相変わらずフェンス越しですが、これがいわゆる「救済措置」です。(^^;



EF63 2と木造上屋。あの頃にタイムスリップできますね。




ということで、証拠写真は揃ったので、勢いでKATO165系の改造を始めたのですが、長くなったので投稿を改めることにします。


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