80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

0系に雨樋はあるのか?

2010-04-22 09:04:00 | 新幹線
もう、タイトルの通りでございます。わからないことだらけで。
些細なことですが車体の組み立て方に影響するので、何とか知っておきたいと思うのですが、なかなか・・・

で、まずは国分寺と昭島の2両の保存車を駆け足で見てきました。
最初は国分寺市のコミュニティ施設「ひかりプラザ」脇に置かれた951-1試験電車。山陽新幹線岡山開業に当たり、250km/h運転を目指して作られたという車両です。やはりというか、似てはいるものの0系とは別物ですね。なのでさらっと見ただけ。



0系より長く、よりボリューム感がアップした前頭部。スカート中心部が持ち上がったデザインです。



運転台後部の処理は平面的で、100系、200系あたりに通ずるデザインのように見えます。



車内は展示スペースになっていて、Nゲージレイアウトや各種資料の展示があります。ちなみに「ひかりプラザ」館内には16番レイアウト↓もあって、KATO(と思われる)のEF58やエンドウのキハ110、そしてなぜかアメリカ型DLといった車両が子供達に操られていました。



一方の昭島市民図書館つつじが丘分室、通称「新幹線電車図書館」(21-100号車)は団地の中の公園の一角に鎮座しており、床下機器や上屋根(空調)も残っていて、かなり参考になりました。道路脇のツツジが綺麗だったので一緒に写してみました。



ここでタイトルの「雨樋」の話になるのですが、まずは連結面の様子をご覧ください。
アイボリィで塗りこめられているものの、空調が収まる上屋根と客室屋根の境界がよくわかり、緩やかにカーブしているのが見て取れます。しかしそのままのカーブで側板に接続されているのではなく、両端部分が少し角ばっています。



横から見るとわかりますが、実は下屋根の四隅には小さな突起があるのです。この写真では青で塗られていますが、営業車ではおそらく上屋根と同じ銀色に塗られていたのではないかと思います。これが何者なのか?
付いている位置からして、雨水を縦樋へ落とすための「じょうご」ではないかと思うのですが、とすると側板上部の内側、すなわち下屋根の両端には隠れた雨樋が走っていることになります。



上屋根の両端が垂直になっていることからも、雨水をここへ集めているように見えます。もっとも、時速200キロオーバーで走ったときに雨樋が役に立つのか?という疑問はありますが・・・



前振りが長くてすみません。冒頭に書いた「組み立て方に影響する」というのは、この部分にもし雨樋があって、下屋根よりも側板が若干なりとも出っ張っているならば、側板と下屋根を分けて張り合わせなければいけませんし、そうでなければペーパールーフの最もお手軽なカタチ、つまり「コ」の字形に曲げておしまい!ということができるからなのです。

ちなみに形式図の断面を見ると、そのような溝があるようには見えませんが、ご存知の通り形式図はあくまで形式図であって、詳細を教えてくれる図ではありませんので・・・

ああ、それにしても残念なのは、写真なんか撮ってないで、飛びついて“握って”みれば一発でわかったのに!(ヘンなおじさん・・・)
どなたか“握った”方がいらっしゃったら情報お寄せください。


よろしければ1クリックお願いします。
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へにほんブログ村


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青梅の0系に会いに行く

2010-04-21 00:25:37 | 新幹線
台車が先行している0系新幹線。まだ着工していませんが、作るからには多少はマシなものにしたいと思い、資料集めをはじめました。

まずは教科書「最盛期の国鉄車両6 東海道新幹線」を購入。いつもながらの詳細な解説と、Webではあまり見られない開業から1970年頃の写真が嬉しい1冊です。



形式図はすでに「20100系文庫」様のサイトからダウンロードしてあり、これをベースに模型化寸法を求めました。いろいろ考えた末、ローカルスケール1/90はやめて、どこへ出してもおかしくないよう1/87でいくことにしました。車体長286ミリは作り慣れている1/80の20m級車より2センチ以上も長く、改めてその大きさに気が引き締まります。素材は定石通りペーパーを予定しています。



基本的には広窓の特急車両なので、こと側面に関しては難しい工作を必要としません。したがって、工作のポイントは微妙な3次曲面の前頭部と、細かいスリットが並ぶ屋根上(空調)の表現に集中します。
前頭部は、飛行機や船舶模型のように断面の異なる板を並べ、それに帯状の外板を貼って研磨成形する方法、角材から削り出す方法、木型をつくって温めたプラ板をプレス成形する方法などが考えられますが、いずれにしても地道に作るしかなさそうです。とりあえず2個できればよいので腹をくくるしかありません。
と思っていたら、意外なモノが目に入りました。
えー!?まさかぁー・・・



おちゃらけではありません。私は真剣です。
さっそく図面と照らし合わせてみました。


うーむ。どうもイメージが違うようです。横から見たラインは結構いいセンいっていますが、上から見たフォルムがまったく違いますね。「だんごっ鼻」と呼ばれてはいても、それなりの流線形をしているということがよくわかりました。
残念なのはこのタマゴがMサイズだという点で、Sならいけるんじゃないか?という期待感は捨て切れませんが・・・


ともあれ、まずは実車による前頭部の形状把握と、屋根上の空調の確認が先決と判断し、0系保存車に会いに行くことにしました。鉄道博物館は先日行ったので、今回のターゲットは青梅鉄道公園にある22形の保存展示車です。
入場料100円を払って園内へ。まずはD51 452が出迎えてくれます。その向こうにはクモハ40 054が「立川」の方向板を出しています。0系そっちのけで床下を覗きまくり、ここですでに20分が経過。



やっとその先に進むと今度はED16 1が鎮座。端梁の内側の構造がよくわからず改造が止まっている、EF13の参考にうってつけです。ここでもなめ回すように撮影して20分以上経過。



他にも寄り道をして、結局「新幹線広場」の0系にたどり着いたのは入館から1時間後でした。こんな感じで一段低くなった場所に展示されています。車号は22-75で東京向き先頭車です。
ところが、一見してわかったのは、屋根の空調スリットが見事に消されている!ということでした。はるばるやってきたのに、これには参りました。埋め込まれたというより、別物にそっくり交換されているような印象でツルツルです。



気をとりなおして各部を点検。運転台窓からその後ろにかけての微妙なラインは下の写真のとおりで、これは何とか理解できました。しかし、乗務員ドアから前頭部にかけての横っ腹の曲面については、結局、どの方向から見ても具体的なイメージがつかめず仕舞いでした。もう感性でいくしかないようです。



後部からみたところ。ふだんは外幌に遮られて見えない妻面のようすがよくわかります。貫通路の両脇に、主電動機用の大きな風洞が2本取り付けられています。



スカート先端の造作です。V字形のフィンも微妙なつくりですね。排障器も含めたボルトの頭の表現は、スマートな中に潜む力強さを表現するうえで避けて通れそうにありません。



ちなみにスカートの裏側はこうなっていて、5層に重ねられた厚板を3本のステーががっちりと支えていました。



もうひとつ残念だったのは、床下機器(とモーター)もきれいさっぱり取り外されていることです。雑誌やWebの写真ではスカートの影になってよく見えないので、ぜひ実物で検証したかったのですが・・・



一方この車両は、客室内はもとより運転室内にも自由に入ることができます。客室に一歩足を踏み入れるとあのツンと鼻を突く消毒の残り香があり、唯一、生きた証が感じられた瞬間でした。シートは転換式のままで、灰皿にはJNRマークがありました。



今の電車とは隔世の感がある、無骨でアナログな運転台。前後と上下は狭いものの、幅があるのでそれほど窮屈には感じません。



遊んでしまった・・・



展示館の中には16番のパノラマ鉄道模型や各種展示があります。
その中で、試験車B編成と思われる模型が展示してありました。



量産車とは若干違いますが、ここで屋根上の様子がわかります。空調のスリットは左右非対称で、海側(写真左)が吸気用で縦縞、山側(写真右)が排気用で横縞となっています。ただし客室内空気は床下に排気されるので山側のものは空調装置の熱排気用だそうです。
いずれにしてもスジ彫りだけでは迫力がないので、地道に切り抜くか、エッチングを特注するかでしょう。根気もお金もない場合はどうしましょうかねぇ・・・



これでだいぶ0系の構造が理解できてきました。実は多摩エリアにはまだ0系もしくはその仲間が保存されているそうです。
1両は昭島市民図書館つつじが丘分室、通称「新幹線図書館」の21-100号車。そしてもう1両は国分寺市「ひかりプラザ」(新幹線資料館を併設した公共施設)にある951-1試験車です。
いずれも比較的すぐ行ける場所なので、近日中にぜひ追加取材したいと思います。

参考:
新幹線図書館:「汽車・電車1971~」(M.TADAさまHP)
ひかりプラザ:国分寺市公式HP


よろしければ1クリックお願いします!
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へにほんブログ村
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マニ37 2150の製作(その6)

2010-04-19 10:55:41 | 上野口夜行急行方面
マニ37 2150の仕上げ状況ですが、窓ガラス入れで課題があり、もう少し手を加えてやる必要があるようです。


妻面の貫通扉はフジモデルの塗装済みパーツですが、車体に吹いたGMスプレーの色と合わないので(残念ながらフジモデルのものの方がイメージに合う)、Hゴムをマスキングした上で泣く泣く車体と同じ色に塗りました。その後、荷物室側は保護棒付き、車掌室側はクリアの窓ガラス(塩ビ)を貼ってから車体に貼り込みました。
ホロ取り付けツメの穴の部分を削ればよかったのですが、そのまま付けてしまったので、ホロは接着剤で取り付けることになります。



さて問題の窓ガラス。塩ビに塗料が乗らないのでプリンタ用フォトシールを貼った上に塗装をする、という話は前回書いたとおりですが、なかなかイメージ通りにいきません。
1)カットした断面が白い
2)うまく剥がれてくれないのでせっかくの細い窓枠がボロボロになる


1)については、予め切り込みは入れてあったものの、切断面深くまで塗料を回り込ませるのは難しく、これはある程度予想の範囲。
しかし2)については想定外で、粘着力がかなり強いため剥がすのに苦労し、カッターの刃先でつついているうちに、どんどん汚くなってしまうという状態で、手が付けられません。
一応窓にはめ込んでみましたがイマイチ・・・orz 慣れてくればいいのかとも思いますが、どうもこの方法では無理なようです。



あとの選択肢は、
1)塩ビではなく塗料が乗る透明プラ板を使う(一応ストックあり)
2)元々の窓枠をカットして使う
が考えられます。
しかし、細い窓枠を塗装で表現するのは面倒なので、カットした側だけ塗装すればよい2)でいくことにしました。



あとは保護棒の表現ですが、窓が凹んでいて、試しにカラス口でシミュレーションしたところ、おそらく端まで線が引けないだろうという結論になったので、保護棒印刷済み塩ビをカットして貼り重ねる方法はどうか試してみました。




元々車内は暗くてよく見えないクルマなので、ご覧のように十分実用に耐えることがわかりました。(テストにつき、右側の窓枠はまだ塗装していません。)
ただ、この方法だと、きれいに見せるためには接着剤を塩ビの断面に少量つける必要があり、私的にはかなりのナノ技術(笑)が必要なので、できれば素材の弾性だけではめ込みたいところです。それはそれで切り出しにナノ技術が要るのですが・・・



いろいろ試行錯誤しているうちに保護棒印刷済み窓ガラスシートが底をついてしまったので、まずは材料を調達してから一気に完成に持ち込みます!


よろしければ1クリックお願いします。
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なんちゃって"タラ"、早くも完成

2010-04-17 15:08:31 | その他
端単式で一夜を過ごしたエンドウのタム。かわいそうなので間を置かず改造を進めることにしました。

まず残っていた片方の軸受けをカットしました。これで完全なダルマ状態です。



カプラーは今さらベーカーでもあるまいということで、自連型KATOカプラーに交換しました。カプラーポケットはこのクルマにとってはあまりにも大ぶりで、つけると車輪に当たってしまうので潔く省略し、タップをたて直したネジ穴に直接段付きネジで止めています。したがって復元バネもありませんが、元々ある胴受けっぽい部分にぴったり収まったのでブラブラすることはありません。



次はメインのアーチバー台車の取り付けですが、その前にちょっと注油でもしておこうかと余裕を見せたのが運のツキ。台車枠をねじって車輪を外そうとした瞬間、ピーンと、枕バネの2本のスプリングが勢い良く飛び出してしまいました! ヴィンテージものの貨車を切り刻んで遊んでるから、バチが当たったかも・・・
直径1mm、長さ3mmにも満たないスプリングは結局見つからず、仕方がないので自作することにしました。といっても燐青銅線などコシの強い線材は持ち合わせていないので、φ0.3mm真鍮線をφ0.8mm真鍮線にぐるぐる巻きつけ、それらしいものを作りました。たいして重量がかかるものでもなく、枕バリが下がらなければいいので、これで十分です。意外とカンタン。



しかし取付けには苦労しました。上下に小さな突起があるのでそこへ挿入するのですが、なかなかうまくいかず、休憩を挟んで30分くらい格闘していました。これを作ったメーカーにはどんな達人がいたのか、と感心することしきりです。
どうですか。ちゃんと復活してるでしょ? スプリングがよじれてますが、他の部分もだいたいこんなものなのでOK、OK(笑)



台車は金属床用枕バリと1mm厚絶縁ワッシャ2枚を挟んで取り付けます。こんな足の長いセンターピンは売っていないので、M2×15mmネジとφ2.4mm真鍮パイプで即席センターピンを作りました。



さあ完成です。2軸貨車が一晩でボギー貨車に生まれ変わりました。
ゴム印で押したような形式番号がイケてるのと、天然のサビがいい感じなので、上回りは再塗装せず、ブリキの地肌が見える床板だけ塗りなおそうかと考えています。



タンク容積が「タム」のままなので「タサ」を名乗るには小さすぎます。その中間の「タラ」ってあるのかな?と思ったら、あるんですねー(※)。でもボギーなのは「タラ700」だけだそうで、しかも結構大きいみたい・・・



というわけで、突発企画「なんちゃって"タラ"ちゃん」改造記はここまで!

※Special Thanks:
吉岡心平の貨車ホームページ(吉岡心平さま)


よろしければ1クリックお願いします。
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古典台車を使ってみよう

2010-04-17 03:20:54 | その他
またまたジャンクボックスから拾った台車が、ひと波乱巻き起こしています。

これは大昔に買ったアーチバー型台車。小振りですが一応ゲージは16.5mmで、車輪はたぶんφ9.5mmと思われます。枕バネが本物のスプリングでクッションが効いているのがご愛嬌。運材台車のようにして遊んでいた記憶があります。



メーカー、形式とも刻印はなく、一見アメリカ製かと思いますが、裏返すと「JAPAN」の文字が。国産品なんですね。



自由形電機に牽かせる自由形貨車にでも使おうかと、こんなことをして遊んでいると・・・
ひらめきました!



ご存知エンドウの懐かしアイテム「タム6000」です。こいつをボギー化しちゃおう。



黙って売りに出せばそこそこいい値がつくものを、何ともったいない。
心を鬼にしてダミーの軸受けプレスパーツを剥ぎ取ると、現れたのは真鍮ではなく、サビが浮いたブリキの軸受けでした。



この軸受けはフレームと一体になっているので、一瞬、さあどうしたものかと迷いましたが、毒を食らわば皿まで、糸鋸でバッサリと切り落としてしまいました。
もう片方切れば終わりなのですが、なにぶん夜もふけてきたので音の出る工作はここまで。
端単式の珍妙な姿で今夜は失礼しまーす!



よろしければ1クリックお願いします。
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする