アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

「アドラー心理学ブームについて」の12回目、そして、「承認欲求を巡って」の5回目です。
「勇気づけ」のエッセンス中のエッセンスを書きます。おそらくこのことが「ほめる」と「勇気づける」との決定的な違いです。

勇気づけの3段階は、

1.相互尊敬・相互信頼の関係の中で
2.相手が自分自身を勇気づけられるように
3.共同体の役に立つように  
 
勇気づける。

だと思います。

Aさん(勇気づける側)とBさん(勇気づけられる側)の関係だとして説明しましょう。

まず、お互いの間に相互尊敬・相互信頼の関係がなければ勇気づけは成り立たないし、逆に、相互尊敬・相互信頼の関係があれば、Aさんが「このバカたれが」と言ったとしても、その言葉によってBさんに困難を克服する活力が生まれてきます。
その意味では、相互尊敬・相互信頼の関係は、お互い、操作によって動かすことはありません。

第2は、勇気づけは、内発的動機づけに属すため、Bさんに他者からもっともっと勇気づけられたいと思わなくすることです。
自分で自分を勇気づける人間にします。
私は、ここに「ただし」を付けます。

最初から内発的動機づけができる人はいません。
ある発達段階では、外発的動機づけを求めること(承認欲求)があります。
赤ちゃんから小学校低学年までは、承認欲求がありますので、それに応えなければならない段階もあります。
ただし、AさんとBさんとの間では、相互尊敬・相互信頼の関係が欠かせません。

Bさんが大人になって承認欲求が強いとしたら、内発的動機づけのメカニズムが未熟だと言えます。

第3に、勇気づけられた人が勇気づけられるままだとまだまだ不完全です。
アドラー心理学では、他者貢献にまで向かないとしたら、勇気づけの成果が出ていないとみなします。
勇気づけられたBさんは、関わりのあるCさん、Dさん、Eさん・・・・と勇気づける人に育たなければならないのです。

このようにして勇気づけの輪ができ、周囲を、世界を勇気づけ、共同体が勇気づけ合うのです。
それがアドラー心理学の理想であり、承認欲求を求める人たちが少なくなり、社会が変わった、ということになるのです。

そして、その最初のスタートを切るのは、間違いなく「あなた」です。

◆アドラー心理学を本格的に学ぶには、 アドラー心理学ベーシック・コース  と  愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE) がまずお勧めです。

<お目休めコーナー> 4月の花(7)

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