おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(10月11 日)の午後は、竹内さちこさんが早退後、私一人だけでオフィスにいました。
電話はほとんどなく、メールがポツリポツリ入るくらいで、私は研修のパワーポイント作りに集中できました。
16:30からはカウンセリング。
このところやたらカウンセリングが増えて、うれしい悲鳴です。
さて、「愛と結婚の心理学:ドライカースの言葉」シリーズの第11回目です。
だらだらと続いていたので、今回を最終回とします。
今までの第1回目から第10回目までは次のとおりです。
第1回目 6月7日 パートナーとの協力
第2回目 6月13日 愛の定義
第3回目 6月17日 性教育について
第4回目 6月22日 セックスの3機能
第5回目 6月28日 完全を求める相手選び
第6回目 7月8日 カップルの間にも共同体感覚
第7回目 7月20日 嫉妬
第8回目 7月26日 嫉妬の目的と対処法
第9回目 8月24日 嫉妬の克服
第10回目 9月21日 大酒呑みの男の妻の立場
ルドルフ・ドライカース著の『人はどのように愛するのか-愛と結婚の心理学』(前田憲一訳、一光社、2,000円+税)をテキストとして第7章の後半から第9章までを一気にまとめ上げます。
ドライカースの4つの言葉を抜き書きして解説を加えます。
・問題に直面しようとしたら、勇気を奮い起こして「状況を改善するために、私にできることは何か?」の観点から考えようとすれば、正しい道を歩めるでしょう。 P.243
・例外なくだれもが、何百という能力、まだ一度も発揮されていない無数の未発見の才能を持っているのに、それに気づく以前にダメにされていることが、よく起こっています。 P.326
・明日の人類は、共同体感覚がより豊かにであり、自分自身の快楽や個人的な名声に関心がより少ないのが特徴であることが推測されるでしょう。 p.330
・男女関係から所有、攻撃、競争が取り去られれば、嫉妬の出番はありません。 p.330
問題に直面しようとしたときに、よくありがちなのは「何が原因か?」という原因探しです。
この原因探しに入ると必ず「犯人探し」が始まります。
「犯人探し」から生まれるのは攻撃による離反です。
代わりに、勇気を奮い起こして、自分自身が当事者となって「状況を改善するために、私にできることは何か?」と、未来に向けてできることを模索することです。
私たちには、限りないリソース(長所、持ち味)があるのです。
まだ使ったことがない才能のあることをドライカースは教えてくれています。
そして、それらをダメにしてしまっているのは、他者というより自分自身です。
共同体感覚の原点に立ち戻って、「他者/パートナーのためにも役立つことは何か?」と発想すると、思わぬ知恵も湧いてきます。
その知恵をもとに直面する問題 ― 男女間の最大の問題は嫉妬 ー に対処すれば、所有、攻撃、競争を伴う嫉妬とは無縁のパートナーシップが築けるのです。
私は実は、そんな想いを込めて『男と女のアドラー心理学』(青春出版社、1,400円+税)を世に出したのです。
相変わらずAmazonの 女性学 > ジェンダー 部門 のそれぞれで第1位を続けています。
皆さんのお陰と感謝しております。
私は、心を病む人、不適切な行動をする子どもの背後にカップル関係の不健全さが見えています。
カップル関係が円満であることを願ってやみません。
<お目休めコーナー>10月の花(9)
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