おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
新潟に来ています。
当地で1日の研修を行います。
昨日(10月12日)は、13:30~16:30に 平日開催のカウンセリング演習 を行っていました。
カウンセリング演習は、日曜・祭日のコース がメインでしたが、私は平日にも学べる機会を作りました。
平日開催のカウンセリング演習 は、じっくりと少人数で学べる、お得感のあるコースです。
11/16(木)、12/14(木)、1/19(金)、2/16(金)、13:30~16:30 に開催。
さて、ヒューマン・ギルドの過去のメルマガに書いた原稿をブログに転載する第15回目です。
アドラー心理学で発想したら(15):認知論(3)― 共感の訓練
今回は、私的論理を超えて共通感覚に至る手立てについて述べます。重要なのは「共感」です。
実は、このことは今まであまり書いていなかったのですが、2014年7月に日本能率協会マネジメントセンターから出した、日本一わかりやすいアドラー心理学の入門書『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』に「共感の訓練」として書いているので、そのさわりをお伝えします。
共感の訓練の第一歩として、対人関係のやり取りをまるでテレビモニターでチェックしているような「セルフ・モニタリング・システム」を稼働させるつもりになることをお勧めしています。
そうすることにより、対人関係で危ない領域に入りそうな時に警告が発せられます。
また、必要な対応を後押ししてくれることもあります。
共感の訓練のその2は、別の私的論理で物事を見る訓練をすることです。
私たちは外界の出来事に対して主観的に物事を認知しています。
その受けとめ方は一人ひとり違います。
主導権争いになりそうな時は、冷静に一歩退いて相手の私的論理で物語を編成し直すことをお勧めしています。また、相手だけでなく第三者の誰かさんでも構いません。
自分の私的論理から離れて観察すると、思いがけない視点からの発見があるものです。
共感の訓練のその3は、「メタ認知」を活用することです。
「メタ認知」の「メタ(meta)」の意味は、「・・・・を超越した」とか「・・・・より高度な」を意味するものです。
ですから、メタ認知を活用するとは、自分の認知をさらに一段高いところから見つめることを言います。
自分の認知を俯瞰して客観的に見つめ、時に誤りを修正できるようになると、より共感性の高い人間に成長することができます。
このシリーズ、次回が最終回になります。
◆「アドラー心理学で発想したら」シリーズの1回から14回は、次のとおりです。
1回目 5月12日 自己決定性(1)
2回目 5月15日 自己決定性(2)
3回目 5月19日 自己決定性(3)
4回目 5月28日 自己決定性(4)
5回目 6月1日 自己決定性(5)
6回目 6月8日 自己決定性(6)
7回目 6月14日 目的論(1)
8回目 7月1日 目的論(2)
9回目 7月7日 目的論(3)
10回目 7月11日 目的論(4)
11回目 8月1日 目的論(5)
12回目 8月28日 全体論
13回目9月7日 認知論(1)
14回目 9月23日 認知論(2)
<お目休めコーナー>10月の花(10)
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