おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
今日は、これから大阪に出かけて「感情のコントロール法」のセミナーを行ってきます。
明日は、京都で カウンセリング演習 と 人おこし・組織おこしリーダー養成講座 を担当します。
昨晩(10月27日)は、 戸部浩美さん のご招待でカミさんたちと 藤澤仁奈さん のマリンバ・リサイタルに行ってきました。
満員の会場でバッハの無伴奏チェロ組曲から始まり、超難度のE.エルゼンのマリンバ協奏曲(アンコールあり)で終わる曲に酔い痴れました。
昨年7月のマリンバの国際コンクール(Great Plains International Marimba Competition)で第1位に輝いたばかりだった藤澤さんは、昨年の7月26日に戸部さんの格別のお計らいでペルグリーノ博士と私たちの前でマリンバを演奏してくださっていたのです。
◆2016年7月26日付けブログ ペルグリーノ博士の休日:牛久大仏へ をご参照ください。
さて、2日間連続の記事、『勇気づけのリーダーシップ心理学』(学事出版、1,600円+税)から転載の、T教頭が黒衣としてかかわった卒業式の最終回。
T教頭の黒衣なりのリーダーシップについての私の解説です。
T教頭の断行力とリーダーシップ
私は、T教頭が3つの点で断行力とリーダーシップを発揮したと思います。
第1は、「自分たちの卒業式」の目標を共有化・具体化した点です。
6年の生徒から計画を知らされたとき、彼らの望みに制限を加えないどころか、むしろより鮮明に具体化するよう、敷布の提供を申し出ました。
これによって生徒たちは、敷布か垂れ幕を自宅で調達する必要がなくなり、親に対して秘密裏にことを運べ、驚きを伴う感動を演出できました。
第2は、リスク・テイキングした点です。
もしT教頭が生徒たちを第1に考えるのではなく、逆に保身に走ったとしたら、校長にも報告して、大それた演出に水を差すことになっていたかもしれませんし、承認を受けたとしても、一種の出来レースのようになって、「オレたちの卒業式」が感動から遠いものになってしまった可能性があります。
第3は、徹底的に生徒たちを信頼したことです。
人は、信頼されれば信頼に応えようとします。ここで信頼するということは、いったん決めたならば、細々とした管理を放棄することです。
全面的に生徒の存在と行動を肯定し、自分の思惑どおりないとしても、生徒たちに委ねることです。
T教頭のような断行力と、それを貫くリーダーシップが夢と感動を側面支援します。
<お目休めコーナー>10月の花(23)