アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(10月23日)は、台風で電車のダイヤが乱れる中、千葉県鎌ヶ谷市に出かけ、大正11年創業の伝統的な製法と近代的製法を融合したお酢の会社 私市(きさいち)醸造 様で社長との打ち合わせと社員研修を行ってきました。

「アドラー・カンパニー」を志す 私市(きさいち)醸造 様には、ヒューマン・ギルドの総力を結集して、新しいビジネス・モデルを提供させていただくつもりです。


さて、 アドラー・カウンセラー養成講座 などで受講者が切磋琢磨しているうちに確実に学びの縁=「学縁」が形成されていることが印象に残ります。

私は、この「学縁」という言葉を10年ほど前から使い、2011年3月号のヒューマン・ギルドのニュースレターに次のような文章を書いていましたので、このブログにも転載いたします。

過去の巻頭言から(1):『学縁』という共同体(2011年3月号)

少々堅い話から始まりますが、辛抱して読んでください。
 
ヒューマン・ギルドで講座を担当していて、この頃強く思うことは、「ヒューマン・ギルドに学びに来る人たちは、あるかたちの共同体を構成しているのではないか」ということです。

アドラー心理学ベーシック・コースでは、「共同体感覚」の箇所でドイツの社会学者のF.テンニエスの『ゲマイシャフトとゲゼルシャフト』(岩波文庫、絶版)という本の中の「『実在的有機的な生命体』としての共同体の典型は家族、地域等の『すべての信頼に満ちた親密な水入らずな共同生活』」という記述をもとに本来的な「共同体」の解説をしています。

しかし、核家族化、都市化、情報化の進展によって、現代では「すべての信頼に満ちた親密な水入らずな共同生活」の典型としての家族や地域が弱体化、あるいは崩壊しています。

ところで、「すべての信頼に満ちた親密な水入らずな共同生活」を日本に以前から伝わる「縁(えにし)」という言葉に置き換えると、家庭は「血縁」、地域は「地縁」に通じ、難解な表現が身近に感じられます。

ただ、上にも書いたように、家族や地域が弱体化、あるいは崩壊していますから、「血縁」や「地縁」に基づく人間関係が希薄になっているわけです。

ところが、「血縁」や「地縁」に基づく人間関係が希薄になったからといって、私たちに「縁(えにし)」の感覚が消えたかというとそうではなく、人間には本来的に縁(えにし)を求める感覚があって、その発現としてインターネットや学びの機会を通じて、違ったかたちの「縁(えにし)」を求め、形成しているのではないか、というのが私の認識です。

私はインターネットを通じての「縁(えにし)」を「電縁」、学びの機会を通じての「縁(えにし)」を「学縁」と呼んでいます。

ここで、私の言わんとすることがだんだん見えてきたことでしょう。

ヒューマン・ギルドに集う人たちの形成する共同体は「学縁」です。アドラー心理学や勇気づけを共通項として学びながら、相互に交流し、研鑽に務め、時にブログなどで発信し合い―言い換えれば「電縁」でもつながり―、さらに学びを深めている人たちがかなり多く存在するのです。

「学縁」で学び合う人たちは最初、必ずしも専門家だったわけではありません。
何よりも多くの方々は生活者です。さまざまなご自分の生活体験から問題意識を持ち、そのことからアドラー心理学や勇気づけに出合い、ヒューマン・ギルドとのご縁ができ、求めていたイメージと合致した内容に感銘を受け、仲間からも刺激を受け、さらに仲間たちと共に一段上の講座を受講することのモチベーションを高めています。
そうしているうちに、最初は専門家でもなかった人たちが自ら受発信を繰り返しながらプロになっていっているケースがたくさんあります。

このように捉えてみると、ヒューマン・ギルドは、21世紀の学縁の場です。今後は、21世紀の学縁の場にふさわしく進化を遂げて参りますので、今後もどうぞよろしくお願いします。

<お目休めコーナー>10月の花(20

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