『バッカーノ!1934 獄中編』はPBMプレイヤー御用達の成田良悟作品です。ファンタジーというジャンルでくくるべきか、毎度悩みますけれどね。
そのPBMのマスターやプレイヤー経験のある作家さんというのは、今のライトノベル界じゃさして珍しくもないのですが、成田良悟の作品というのは、(作者本人には怒られるかもしれないけど)小説として理想的に仕上がったリアクション総集編そのものという感じなのです。良い意味とか悪い意味とかではなく、小説の構造自体が良質のPBM的です。
つまり、複数の発端があり、登場人物もそれぞれ複数のグループに分かれて話が進むんだけれど、それぞれは結局のところ大きな物語の一部/断片にすぎず、クライマックスでそれらの物語が一点に集中し、そしてまた分かれて個々の結末を迎える……といった感じ。登場人物も個性なんて言葉をあざ笑うような凶悪な曲者揃い。「こんなキャラ登録したの、誰だよ!?」と追求したくなるくらい。
初期作品はまだ荒い部分があって読みにくかったりしますが、『バッカーノ! 特急編/鈍行編』あたりから見事な形に仕上げるようになりましたね。面白い。
今回は1934年のアルカトラズ刑務所が舞台。またまた複数のストーリーが錯綜し、一応この巻で完結するものの、語られなかった裏事情とかまた別の物語は『娑婆編』で補完されてました。これまた必読です。
【不死者】【監獄】【裏切り者】
そのPBMのマスターやプレイヤー経験のある作家さんというのは、今のライトノベル界じゃさして珍しくもないのですが、成田良悟の作品というのは、(作者本人には怒られるかもしれないけど)小説として理想的に仕上がったリアクション総集編そのものという感じなのです。良い意味とか悪い意味とかではなく、小説の構造自体が良質のPBM的です。
つまり、複数の発端があり、登場人物もそれぞれ複数のグループに分かれて話が進むんだけれど、それぞれは結局のところ大きな物語の一部/断片にすぎず、クライマックスでそれらの物語が一点に集中し、そしてまた分かれて個々の結末を迎える……といった感じ。登場人物も個性なんて言葉をあざ笑うような凶悪な曲者揃い。「こんなキャラ登録したの、誰だよ!?」と追求したくなるくらい。
初期作品はまだ荒い部分があって読みにくかったりしますが、『バッカーノ! 特急編/鈍行編』あたりから見事な形に仕上げるようになりましたね。面白い。
今回は1934年のアルカトラズ刑務所が舞台。またまた複数のストーリーが錯綜し、一応この巻で完結するものの、語られなかった裏事情とかまた別の物語は『娑婆編』で補完されてました。これまた必読です。
【不死者】【監獄】【裏切り者】