付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ありすとBOBO~猫とマグロと恋心」 川崎康宏

2010-03-09 | 学園小説(不思議や超科学あり)
 なにも考えずに表紙イラストとあらすじだけで買い、あとであらためて作者は誰だったかなーと思ってみればスチームパンク・アクションの『蒸気帝国騒動記』の人で、ああ、読んだことのある人なんだ……と読み進め、「あれ? この話、どこかで読んだぞ」と本棚を検索して再発見。
 電撃文庫で『Alice』を書いてました。銃の所持が簡単に認められるようになった日本。女子高生が援交相手の男を撃ち殺しても厳重注意だけで済んでしまうような時代。カナダの天然記念物でもあるグリズリーのボー・ボーが所長を務める下目黒不動尊前探偵事務所のメンバーでもある狂犬アリスの物語……あれ?
 賀東招二の『コップクラフト』みたいに、出版社を替えるついでにタイトルもちょっと変えて……というのかと思ったら違ってました。同じキャラクター、同じ舞台だけれど、話は別のお話。1話2話と続けて読めばいいですね。(10.2/26)

 日本人はマグロがどれだけ好きなんだっ!?というお話でした。
 猫探しから始まる導入部から、サイボーグ兵士とボーボーの死闘を経由して、人は殺せるけど恋にはウブなアリスの学園生活の顛末と、前作と同じパターンをしっかり踏襲。前回より若干エッチ度高めでハードボイルド度やSF度は薄め。ボーボーの戦いは前回の米兵崩れより今回の中国兵崩れの方が(いろんな意味で)危険。
 この作品、このままシリーズ化してくれるといいなあ……。(10.3/9)

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「ほうかご百物語」 峰守ひろかず

2010-03-09 | 学園小説(不思議や超科学あり)
「そうか、そういうことなら心強い。でだ、話を戻したいんだが」
 意外と大人物だった生徒会長の言葉。

 ディスカバリー・ラノベ!ということで、高校生オススメのライトノベルのシリーズ1作目をまとめて一山借りてきました。まあ、たいてい表紙の第一印象で手に取るかどうか決め、あらすじで買うかどうか決めるので、イラストが趣味と合わないと手にも取らないのはザラ。たまに見直すのも良い機会です。

 人数合わせに経島先輩の名前を借りたばかりに、弱小美術部はいつの間にか半ば怪異文化研究団に……。
 ところが幸か不幸か、妖怪に関する雑学を耳にしていたために、白塚真一は妖怪に血を吸われて死ぬところを免れるのだが……。

 怪異スポットとなった学校敷地を縦横無尽に走り回る美術部員たちの物語。いつの間にか、すっかり校内限定の妖怪ハンターですね。
 けっこう面白くて、一気に読んでしまった上に夢まで見てしまいました。これはこれで有りです。続きが読みたい。もう少し会話がテンポ良くてもいいかな。あの「バージョン違い」というセンスは好き。

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