『努力せずとも女が言い寄ってくる男は、女心の細かい機微に通じていない。優しい男は、時に、優柔不断で冷たい男と評価される』５つの挿話を取り混ぜながら語られる男子校のヴァレンタインデー。とはいっても、腐ってしまうようなことはなく、モテモテ男はいつでもどこでもモテモテだということと、３年生が卒業間近の後輩の惑いというのもむしろ女子校よりカラッとしているという当然の話。悩みつつも、前に進むのが少年で、前にばかり気を取られて足下がお留守になったのが姉……というあたりかな。
そういえば、昔１ヶ月ほどアメリカ暮らしをしていて米が恋しくなった時、やっと食事に出されたライスの皿にどっさり砂糖をかけられたときの絶望といったら……。
欧米では、米は基本フルーツと同じ扱いで、牛乳とか砂糖とかかけるのがあたりまえ。無理矢理にテーブルソルトをかけて奇異に見られたことやら、その後、サンフランシスコのチャイナタウンで食べた炒飯の絶品さといったら想い出補正がたっぷりかかった記憶のねつ造だ。
確かにおはぎとか考えたら、砂糖と米の組み合わせもありなんですけどね。
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