「何も知らない方が良いこともある。なんて言うが、あれは嘘だ。知識が足りなくて困ったことはあっても、知識が邪魔になったケースなんて俺は遭遇したことが無い」“クリムゾン・プリンス”一条への司波達也の助言。
大人は汚い。
軍から十師族までさまざまな勢力の思惑が絡み合った結果、今年の九校戦は種目の大幅な入れ替えが突然行われてしまった。各校は対応にてんやわんやだが、それだけではなく軍の秘密兵器、人工培養されたパラサイトの実験まで行われようとしていたのだ。
果たして九校戦は無事に終わるのか……。
司波兄妹２回目の、２年次の九校戦です。スティープルチェースというとなにやら難しそうですが、つまりは障害物競走。国内９つの魔法科高校が集結しての対抗戦。種目が変更された分、これまで目立てなかった学校にも出番がちょい増えた感じです。
また上下巻、へたしたら３巻以上続くかとドキドキしていましたが、きちんと１冊に収まり、内容的にも十分でしっかり堪能させてもらいました。その代わり、準備期間とか試合とか端折るところはどんどん端折られていたので寂しくもなりましたが、それも達也が学校に馴染んできた証拠、二科生だからと言う差別が消えてしまったからなんですね。
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