歩の前に玉将が姿を現した。最も偉大な駒、王の駒娘である。今までの歩は将棋は弱いしネガティブでと腹を立てていて姿も見せなかった女王だが、中学校将棋団体戦の東日本代表の座を勝ち取ったことで少しは見直したようだ。
来るべき決勝大会に向け、真の将棋神によるスパルタンな指導が始まった……。
「受け将棋を好んで指すなんてドＭの人間だけだろう」
攻撃は最大の防御だと女王。
前作の続きから中学校将棋団体戦の決勝大会までです。将棋の駒娘なんて登場しますが、筋立ては真っ当な青春スポーツ小説のフォーマット。指導者が駒娘ってだけですね。たぶんイマジナリーフレンドではないと思います。
基本のルールを知っているくらいで将棋をあまりやったことがないから、文章で「▲２五歩」とかいわれてもピンときませんが、譜面が掲載されていてもやはりわかんないだろうな……くらいの読者ですが、普通に面白かったです。将棋が分かると、もっと面白いんでしょうね。
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