付け焼き刃の覚え書き

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「異世界転生騒動記」 高見梁川

2014-08-14 | 異世界転生
「何よりも大事なのは結果さ。結果を伴わない理想なんざ犬に喰わせればいい。独断専行は失敗すれば斬首だが、成功すれば大手柄だ」
 “銀光”マゴット・コルネリアスは伯爵夫人である以前に、傭兵あがりの徹底した現実主義者であった。

 マウリシア王国の国境の護りであるコルネリアス伯爵領の御曹司、バルド・コルネリウスは、幼い頃から実母より苛烈な武芸の鍛錬を強いられていた。母マゴットは伯爵夫人ながら、もともとは“剣光”の異名をもつ傭兵で、今なお大陸最強の戦士とうたわれている。
 幼い少年の中では、彼の前世である「異世界に転生したいなあ」と厨二病をこじらせていた現代日本の高校生、さらにその前世は戦国時代の武将・岡左内の意識までが覚醒しており、いわば三重人格者となった彼の存在をまとめあげるためには、地獄の特訓で悩む暇を与えてはいけなかったのだ……。

『そうとも、これほどの士を前にして、どうして戦わずにいられるものか。
 わえがあれほど待ち望んだ戦が、今、目の前にあるのだ。
 しかも負け戦ときている。
 戦人として心震わせるときは今ぞ』

 岡左内、復活っ。

 内政チートに威力を発揮する知識と、生まれながらにして戦場経験を持つ少年が、利殖に血道をあげる異世界転生ファンタジー。そして、やっぱり現代日本の食の再現を考えます。
 昨今の日本のファンタジーって、ウェブ小説の本流ということもあって異世界召喚・転生ものがやたらに多いのだけれど、同じように現代人が異世界に行く話をよんでいても、海外作品にはここまで「元の世界の食事を再現する」ことにこだわる作品ってないですよね。このあたり、一度確認したいところです。

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