乗馬に行く。
ふつう火曜日だと、前日の月曜は練習するひと少ないから、「きのう動いてないの」って馬を選ぶんだけど。
(月火2日間とも運動してない馬は、水曜に元気良過ぎになるからね)
でも、きのうは祝日だったんで、少年団が来てたから、きょうはそういうの無し。「あした動かさないの」って言ったって、未来のことはわかんないし。
ということで、シアトルユーに乗ってみますかってことになる。
ずいぶん前に一度乗ったきりだな、シアトルユー。
特に敬遠したくなるような印象もないけど、あえて言えば、ちょっと敏感って感じ?
7月の半ばだったかな、馬装してる最中に、風の音か何かに驚いて、そこらへんを暴走! 身体のあちこちに傷をこしらえちゃって、しばらく休んでた。
その前にも、私がほかの馬乗ってて、クビを例によってポポポンって愛撫してたら、その音で驚かせてしまったこともある。(私の練習後の“ポンポン”は音が大きいらしい 思いっきりホメてるもんで。)
まあ、そんなのはたいしたことないんだけどね、実際ちょっと乗るのが難しい馬なんで、私なんかには回ってこない。
「ハミうけが、私なんかも勉強になる馬なんで、乗ってみてください」
って、先生が勉強になるって、シロウトレベルにはチンプンカンプンなんぢゃないの?と思いつつ乗る。
どんな馬か忘れちゃってるんだけど、常歩で厩舎のまわりを歩ってるぶんには、べつにバタバタもビクビクもしてないんで、危険な感じはない。
馬場に出て、小さい区画のほうに入って、常歩。
馬がときどきアタマを上げるようにする。おおっとそうはさせるかって、手綱を(必要以上に?)引っ張ったり短くしたりしてくうちに、だんだんおかしくなってくる。
「ハミうけに気をつけて」と言われて、速歩でまわりはじめる。やっぱアタマ上げてくる。ハンドル操作が効かないわけぢゃないし、前に出そうと思えばそれなりに出てくれるんだけど、どうにもちゃんと乗ってるとは言い難い。
「一回、手綱ぜんぶ伸ばして」 軽速歩のまま手綱伸ばす。なんと、馬のクビがスーッと伸びてアタマが自然な位置に下がる。かるーく、そのまま速歩で進んでいく、人馬ともこのほうがよっぽど気持ちいい。
なにやってんだか、そこからまた手綱を手繰り寄せていく。あるところまで来ると、馬が嫌って(んだろうな…)ガンとクビ振ってアタマ上げる。しばし格闘
いちど先生に乗り代わり。ハミをうける。反抗しようとしてもガマンして、馬がハミにぶつかってくるとこで受け止める。(←表現合ってっか知らないよ。)馬のクビが曲がって、アタマが下がって、えーと文字で表すのは難しいな、とにかくカッコいい形になるわけだ
再び騎乗して、速歩で輪乗り。馬がイヤイヤをする、前に出しながら受け止めて、ちゃんとしたカッコになったら少しラクにして状態をキープする。…って、出来ねーよ
なんども試行錯誤、拳ギュッて握ってみたり、力入れて手綱引いてみたり、ウニウニと指を動かしてみたり、左右の拳をギシギシと動かしてみたり。
でも、基本的に、馬がときどきやるガツンって動きに負けてるんだな、たぶん。ちっとも「馬がゴメンナサイしてる状態」に近づかない。
だんだん馬のイライラが強くなるのか、最初より悪い状態になっていく。輪乗りが外ラチのほうへ逃げ出していくし、とうとう止まっちゃった。うりゃ!って言って脚使おうとしたら、後ろに下がりだす始末。絶対前に出さなきゃ、ムチないとこういうとき不便だな(←ふだん持たないくせに、困ったからってムチとかに頼らんよーに)、前ラクにして脚!
ま、いいや、普通に乗ってくださいってことで、蹄跡をまわるんだけど、普通に乗るわけ、ない。
またいろいろと試みる。クビ伸ばしたとこから、少しずつ手繰り寄せる、「左右を同じように使って」と言われる。また馬のイヤイヤが始まる。
んぢゃ、駈歩。輪乗りで駈歩、基本的に乗りやすいんだけどね、この馬。駈歩になると、意外といい感じ。駈歩でアタマ上げられると、ほんと輪乗りできなくなったりするもんだけど。
蹄跡をまわって、馬のアタマが下がるのに自然とついてくようにして、駈歩を続ける。前傾姿勢、重心が前行き過ぎないように気をつけて、アブミに立つ。
ひととおり終わったあと、また常歩の輪乗りから、始める。受け止めて、フッと軽くなって折り合いがつく瞬間が、…なかなか来ない
また、先生に乗り代わって、何度かハミ受けを修正したあと、速歩・駈歩で低い障害を飛んでみせてくれる。障害の前もそうだし、飛んだあとも、なんか勝手なこと馬がしようとする瞬間はあるんだけど、じっと待って言うことをきかせる。
はい、交代。拳を前に出して、そこで馬を抑えようとと引っ張り合いしないよーに。1馬力と勝負しても勝ち目はない。ヒジを身体につけて、そこで受け止める。
なんか違うのがわかった。ヒジを体側につけるとき、私のは、どっちかっていうと前に出て伸びてるヒジを、後ろに引くようにして身体にくっつけるんだけど、それだと引っ張られたとき、また同じこと。肩甲骨をくっつけるようにして、横からグッとくっつける形をとらないと。
常歩で輪乗りしてるうちに、馬がフラフラと輪線から外れて逃げ出す。しっかり人が行きたい方向に行かさないと。馬の耳の間から前を見て、自分の前に箱を作ってそのなかに馬を入れとくよーに。
拳の一点で馬を受け止めてどうこうしようってんぢゃなく、手綱から拳とおってヒジまで一直線、その線を含む仮想の平面をつくって、左右のその面でつくった箱のなかに馬のクビとかアタマが入る…
それにしても、どっちの手前でも、馬が左に逃げてくよーな気がするのは、きっと馬ぢゃなくて、私の乗り方がどこかヘンなんだろう。(右手を強く引いてるとか?)
一瞬だけ、馬がハミを受けて、おお!これだ!と思ったときがあった。長く続かないで、すぐまた格闘に変わっちゃったけど。出来たってときがわかるようになっただけ、まだマシか。前に乗馬やめたときは、その感覚がわかんなくて絶望してヤメたようなとこあるからね。
小一時間の練習で、ちゃんと乗れたの十数秒って感じで、本日は終わり
シアトルユーは、そんなに激しく走ったりしてないんだけど、私とバトルを繰り返したせいか、汗びっしょりになっちゃった。鞍と頭絡をはずして水飲み場につれてったら、ひと口、二口くらいしか水を飲まない。洗い場につないだら、まだ何だか水飲みたそうだったから飲ませてやると、バケツに一杯分まるまる飲んだ。そろそろ涼しくなってきたし、水派ぢゃなくて、お湯派なのかな?
終わったあと、洗ってやってから、リンゴをやる。
隣の馬房からヒーズザマンが、その隣からメジロリュウジンが、物欲しそうに見てる。これは思い込みぢゃなくてハッキリわかる、だって目が合ったらジーッと見てんだもん、人のこと。馬と目が合ったら、負けだ。んで、しかたないからお裾分けしてやる。
そうそう、シアトルユーは、以前はリンゴを食べなかったんだけど、いつのころからか味に慣れたのか、最近はふつうに食べるようになった。でも、後からニンジンやったら、そっちのほうがが嬉しそうだったけど。
ちなみに、シアトルユー、競走馬時代に担当だったひとが、よくニンジンをやりに来る。愛されている馬というのは、幸せだなと思う。
今日は、手を放してる余裕がなかったので、撮った写真が少ない。
関係ないけど、おまけで、最近、体調不良で皆さんの前でお目にかけてない、ミニチュアポニーの「ハッピー」の今日の顔。
もうひとつ、やっぱり隣からジーッと見てた、コンキスターの顔。
最後のおまけは、シアトルユーの秘蔵ショット。
6月28日に、NHKのドラマ撮影やったときのヒトコマ。
主役を演じるのは馬事公苑のギルデッドエージって馬だったんだけど、なんせ撮影がハードスケジュールだったんで、走ったりしないシーンでは影武者も使いました。そのとき白羽の矢がたったのは、同じ栗毛のシアトルユー。
でも、顔がぜんぜん違うから、プロのメークさんに顔を直されてました。鼻の白いの全部茶色く塗られて、役のトレードマークの三日月型の流星を描かれてます。
ふつう火曜日だと、前日の月曜は練習するひと少ないから、「きのう動いてないの」って馬を選ぶんだけど。
(月火2日間とも運動してない馬は、水曜に元気良過ぎになるからね)
でも、きのうは祝日だったんで、少年団が来てたから、きょうはそういうの無し。「あした動かさないの」って言ったって、未来のことはわかんないし。
ということで、シアトルユーに乗ってみますかってことになる。
ずいぶん前に一度乗ったきりだな、シアトルユー。
特に敬遠したくなるような印象もないけど、あえて言えば、ちょっと敏感って感じ?
7月の半ばだったかな、馬装してる最中に、風の音か何かに驚いて、そこらへんを暴走! 身体のあちこちに傷をこしらえちゃって、しばらく休んでた。
その前にも、私がほかの馬乗ってて、クビを例によってポポポンって愛撫してたら、その音で驚かせてしまったこともある。(私の練習後の“ポンポン”は音が大きいらしい 思いっきりホメてるもんで。)
まあ、そんなのはたいしたことないんだけどね、実際ちょっと乗るのが難しい馬なんで、私なんかには回ってこない。
「ハミうけが、私なんかも勉強になる馬なんで、乗ってみてください」
って、先生が勉強になるって、シロウトレベルにはチンプンカンプンなんぢゃないの?と思いつつ乗る。
どんな馬か忘れちゃってるんだけど、常歩で厩舎のまわりを歩ってるぶんには、べつにバタバタもビクビクもしてないんで、危険な感じはない。
馬場に出て、小さい区画のほうに入って、常歩。
馬がときどきアタマを上げるようにする。おおっとそうはさせるかって、手綱を(必要以上に?)引っ張ったり短くしたりしてくうちに、だんだんおかしくなってくる。
「ハミうけに気をつけて」と言われて、速歩でまわりはじめる。やっぱアタマ上げてくる。ハンドル操作が効かないわけぢゃないし、前に出そうと思えばそれなりに出てくれるんだけど、どうにもちゃんと乗ってるとは言い難い。
「一回、手綱ぜんぶ伸ばして」 軽速歩のまま手綱伸ばす。なんと、馬のクビがスーッと伸びてアタマが自然な位置に下がる。かるーく、そのまま速歩で進んでいく、人馬ともこのほうがよっぽど気持ちいい。
なにやってんだか、そこからまた手綱を手繰り寄せていく。あるところまで来ると、馬が嫌って(んだろうな…)ガンとクビ振ってアタマ上げる。しばし格闘
いちど先生に乗り代わり。ハミをうける。反抗しようとしてもガマンして、馬がハミにぶつかってくるとこで受け止める。(←表現合ってっか知らないよ。)馬のクビが曲がって、アタマが下がって、えーと文字で表すのは難しいな、とにかくカッコいい形になるわけだ
再び騎乗して、速歩で輪乗り。馬がイヤイヤをする、前に出しながら受け止めて、ちゃんとしたカッコになったら少しラクにして状態をキープする。…って、出来ねーよ
なんども試行錯誤、拳ギュッて握ってみたり、力入れて手綱引いてみたり、ウニウニと指を動かしてみたり、左右の拳をギシギシと動かしてみたり。
でも、基本的に、馬がときどきやるガツンって動きに負けてるんだな、たぶん。ちっとも「馬がゴメンナサイしてる状態」に近づかない。
だんだん馬のイライラが強くなるのか、最初より悪い状態になっていく。輪乗りが外ラチのほうへ逃げ出していくし、とうとう止まっちゃった。うりゃ!って言って脚使おうとしたら、後ろに下がりだす始末。絶対前に出さなきゃ、ムチないとこういうとき不便だな(←ふだん持たないくせに、困ったからってムチとかに頼らんよーに)、前ラクにして脚!
ま、いいや、普通に乗ってくださいってことで、蹄跡をまわるんだけど、普通に乗るわけ、ない。
またいろいろと試みる。クビ伸ばしたとこから、少しずつ手繰り寄せる、「左右を同じように使って」と言われる。また馬のイヤイヤが始まる。
んぢゃ、駈歩。輪乗りで駈歩、基本的に乗りやすいんだけどね、この馬。駈歩になると、意外といい感じ。駈歩でアタマ上げられると、ほんと輪乗りできなくなったりするもんだけど。
蹄跡をまわって、馬のアタマが下がるのに自然とついてくようにして、駈歩を続ける。前傾姿勢、重心が前行き過ぎないように気をつけて、アブミに立つ。
ひととおり終わったあと、また常歩の輪乗りから、始める。受け止めて、フッと軽くなって折り合いがつく瞬間が、…なかなか来ない
また、先生に乗り代わって、何度かハミ受けを修正したあと、速歩・駈歩で低い障害を飛んでみせてくれる。障害の前もそうだし、飛んだあとも、なんか勝手なこと馬がしようとする瞬間はあるんだけど、じっと待って言うことをきかせる。
はい、交代。拳を前に出して、そこで馬を抑えようとと引っ張り合いしないよーに。1馬力と勝負しても勝ち目はない。ヒジを身体につけて、そこで受け止める。
なんか違うのがわかった。ヒジを体側につけるとき、私のは、どっちかっていうと前に出て伸びてるヒジを、後ろに引くようにして身体にくっつけるんだけど、それだと引っ張られたとき、また同じこと。肩甲骨をくっつけるようにして、横からグッとくっつける形をとらないと。
常歩で輪乗りしてるうちに、馬がフラフラと輪線から外れて逃げ出す。しっかり人が行きたい方向に行かさないと。馬の耳の間から前を見て、自分の前に箱を作ってそのなかに馬を入れとくよーに。
拳の一点で馬を受け止めてどうこうしようってんぢゃなく、手綱から拳とおってヒジまで一直線、その線を含む仮想の平面をつくって、左右のその面でつくった箱のなかに馬のクビとかアタマが入る…
それにしても、どっちの手前でも、馬が左に逃げてくよーな気がするのは、きっと馬ぢゃなくて、私の乗り方がどこかヘンなんだろう。(右手を強く引いてるとか?)
一瞬だけ、馬がハミを受けて、おお!これだ!と思ったときがあった。長く続かないで、すぐまた格闘に変わっちゃったけど。出来たってときがわかるようになっただけ、まだマシか。前に乗馬やめたときは、その感覚がわかんなくて絶望してヤメたようなとこあるからね。
小一時間の練習で、ちゃんと乗れたの十数秒って感じで、本日は終わり
シアトルユーは、そんなに激しく走ったりしてないんだけど、私とバトルを繰り返したせいか、汗びっしょりになっちゃった。鞍と頭絡をはずして水飲み場につれてったら、ひと口、二口くらいしか水を飲まない。洗い場につないだら、まだ何だか水飲みたそうだったから飲ませてやると、バケツに一杯分まるまる飲んだ。そろそろ涼しくなってきたし、水派ぢゃなくて、お湯派なのかな?
終わったあと、洗ってやってから、リンゴをやる。
隣の馬房からヒーズザマンが、その隣からメジロリュウジンが、物欲しそうに見てる。これは思い込みぢゃなくてハッキリわかる、だって目が合ったらジーッと見てんだもん、人のこと。馬と目が合ったら、負けだ。んで、しかたないからお裾分けしてやる。
そうそう、シアトルユーは、以前はリンゴを食べなかったんだけど、いつのころからか味に慣れたのか、最近はふつうに食べるようになった。でも、後からニンジンやったら、そっちのほうがが嬉しそうだったけど。
ちなみに、シアトルユー、競走馬時代に担当だったひとが、よくニンジンをやりに来る。愛されている馬というのは、幸せだなと思う。
今日は、手を放してる余裕がなかったので、撮った写真が少ない。
関係ないけど、おまけで、最近、体調不良で皆さんの前でお目にかけてない、ミニチュアポニーの「ハッピー」の今日の顔。
もうひとつ、やっぱり隣からジーッと見てた、コンキスターの顔。
最後のおまけは、シアトルユーの秘蔵ショット。
6月28日に、NHKのドラマ撮影やったときのヒトコマ。
主役を演じるのは馬事公苑のギルデッドエージって馬だったんだけど、なんせ撮影がハードスケジュールだったんで、走ったりしないシーンでは影武者も使いました。そのとき白羽の矢がたったのは、同じ栗毛のシアトルユー。
でも、顔がぜんぜん違うから、プロのメークさんに顔を直されてました。鼻の白いの全部茶色く塗られて、役のトレードマークの三日月型の流星を描かれてます。