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天気予報が悪かったので、昼食もただになったし。
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また、古代史がらみで、面白い本が出た。
著者の村井さんは、経歴を見ると、この道の専門家であられるようだが、出雲と大和との関係について、足で集めた情報を元に、再構築されていて、ひじょうに面白い。
出雲というと大国主神だが、その痕跡が、巧みに日本各地に残されている。
盤座巡り、四隅突出墓巡り、国司(くにし)神社巡りなど、ユニークなアプローチだが、出雲の痕跡を探るという観点からは、的を得ている。
国司神社というのは、元は国主(くにしゅ)神社で、大国主神を祀っていたが、明治維新の際、国司神社に名を変え、今も残っているのだという。
大国主神は、大和に国譲りをしたことになっているが、そこに隠された抗争があったことを想像することは、そう難しいことではない。
著者は、そこに、邪馬台国の話を結び付け、邪馬台国は、全国各地の出雲勢力で(その製鉄能力により勢力を拡大した)、それに大和勢力が打ち勝った歴史が、日本古代史の背骨と考える。
邪馬台国の場所についても、推論を展開されているが、ご興味のある方は、本書でどうぞ。
出雲式狛犬というのがあるそうで、前脚を折りたたんで、後脚をすくっと伸ばしている狛犬のことをいうらしい。そのような狛犬がいたら、そこは出雲の神を祀った神社だそうだ。
去年は、古事記1300年だったが、今年は、20年振りの伊勢神宮の遷宮と、出雲大社の60年振りの遷宮が重なる。古代史ブームは、まだしばらく続きそうだ。
楽しみ楽しみ。