かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

逆説の日本史21 幕末年代史編Ⅳ

2018年10月07日 | Books
今日もいい天気。
一日中、力仕事。
しんどかった。



井沢さんの逆説の日本史は、文庫化されてから全部読んでいる。
最新号は、まさに今から150年前、明治維新ど真ん中の4年間を取り上げている。
戦国時代と共に、人気のあるこの時代。今の大河ドラマ西郷どんもこの時代だ。

本当にこの本はよくできていて、通説が実は、そうでもないことを一つ一つ検証していく。
本書を読むと、もちろん坂本龍馬もすごいが、曲者岩倉具視の動きが、明治維新の動きを決定づけたのではないかということがわかる。
高杉晋作の天才振りも描かれるが、長生きしていたら、いい方向に向かったとも限らない。
もちろん、通信事情が今とは全く違う当時だから、全ての情報を掴んだ上で、戦略を立てるわけにもいかず、知らないところで、知らない事件が勃発しているのだが、その中で、江戸城の無血開城を実現させ、徳川の残党を煽り、壊滅させる。
徳川慶喜の気持ちを図りながら、大阪から逃げさせ、江戸城からも逃げさせる。

本書で、よく出るのが、徳川家の朱子学、陽明学重視の姿勢だが、確かにその軸から考えると、徳川家の末期の混乱が、わかるような気もする。
そして、薩摩藩の狡猾と言われてもしょうがないような、徳川家の追い落とし。
でも結局、内乱を最小限に抑え、列国による植民地化を防いだ。

まぐれと言っては失礼だが、いろんな偶然がなかったら、このような結果にはならず、内戦となり、列強の介入を招いた可能性が強かったように、本書を読んでさらに感じた。

日本史に興味のある人には、広くお勧めできる。

コメント
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