かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

GET BACK NAKED 増補前版

2020年05月16日 | The Beatles
アストリッドキルヒャーさんが亡くなられた。
ビートルズのハンブルグ時代から、多大な影響を与えたフォトグラファー。
ご冥福をお祈りする。



昨日は、出たばかりのゲット・バック・ネイキッド増補版の話をした。
今日は、2016年に出たその原本の話。
とにかく読みにくい本で、集中して読めなかった。
今回、増補版が出たので、比較も兼ねて、再度パラパラ。

まず本が台形になっていて、かつそれが、毎頁、違う角度に製本されていて、読みにくいこと甚だしい。そろっているのは、各ページの底の部分だけ。
松田行正、杉本聖士さんのデザインだが、遊び過ぎ。
かつ、ゲットバックセッションと関係ない内容のパート、漫画などがあり、これにも集中力をそがれる。



そういった意味で、増補版は、半分以上変わったという感じだが、カットされた部分で、残しても面白かったかなという部分もある。
キャスト一覧や、地図やルーフトップのセッティングのイラスト部分だ。
セッションで取り上げられて曲一覧もかな。
漫画や、ビートルズのアルバムデザイン紹介(内容は、面白い)をカットし、セッションの部分の記載を大幅強化したのは、本の趣獅ゥらして、絶対正解だった。

原本は、21日、増補版は、22日と、1日増えているが、これは、今回の発掘で、アップルスタジオに移った初日の1月20日(月)に、1曲だけ、音が残っていたことによる。
この日は、アップルでのセッションの初日だったが、マジックアレックスがセッティングした機材が全く使いものにならず、1テイク録って、ノイズしか残らなかった。

いろんな意味で、面白いのだが、やはりビートルズの曲作りの過程が、音と映像で、残ったことの意義は、計り知れないし、その研究は、まだまだ続いている。

増補版では、原本発売時、書店に並べられないと苦情が来て、急遽、箱を作成。そのため、凝って作った帯が使えなくなったという裏話も明かされた?
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ゲット・バック・ネイキッド

2020年05月15日 | The Beatles



Let It Be 50周年にちなんで、またまたすごい本が出た。
その名も、ゲット・バック・ネイキッド。
以前に出たCDの、Let It Be Nakedをもじった題名だが、本書は、増補版。
原本は、数年前に出ているが、もしかするとまだ書評をアップしていないかもしれないので、また後日アップするが、本書の方が数倍強力になっている。
装飾の部分を廃し、ゲット・バック・セッション中の会話の部分を大幅に強化し。より生のセッションの様子が伝わってくる。
その間のショート解説が、まさに絶妙であり、当時の様子が、実況中継のように、頭に入ってくる。

プロローグや、セッション後の経緯の説明部分にも、新情報が加わっており、まさに世界最高峰の本に仕上がっているのでは、ないか。
まさに、骨太の1冊と言える。

Let It Be が、ロードマネージャーであったMALの一言から作られた経緯や、ポールのロング・ワインディング・ロードへの気持ちの変化も興味深い。
アビーロード後も、ジョンは、ビートルズとしてのアルバム制作を考えていたり、世界ツアーを考えていたという発見も、目からうろこ。

朝日さんこだわりの、ジョージのスリッポンのくだりも、ほんのりしてて楽しい。

確かに音楽的に4人でいっしょにやるのは、煮詰まってきてはいたものの、最終引き金になったのは、ジョンが、思い付き的に、アラン・クラインを採用し、ポール抜きで、全てが進みだしてしまったところにあるという感を強くした。
それが無ければ、ソロと、グループの活動を、並行して続けられたかもしれない。

付録のセッションズリストにも頭が下がる。

有名な海賊版であるApple Tracksも紹介されているが(私も持っている)、その音源についての裏話も興味深い。Let It Be Nakedができたのは、そのテープが、本来の所有者である、EMIの手に戻ったことによるもものらしいということも知った。
我が家にも、Get Back Sessions関連のCDが山ほどあるが、本書片手に聞けば少しは、聞きやすいだろう。
一番古いのは、高校の頃買った海賊版LPだが、これは、たぶん単なる映画の録音だったような気がする。
とにかくピンからキリまでいろんな音源が出回った。
その総ざらい的な本としても貴重。

ビートルズファンであれば、押さえておきたい名著。

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彼らを書く

2020年05月14日 | The Beatles

今日は、最高の天気。
かと言ってもまだ自由動き回れるわけではない。
一部、緊急事態宣言が緩和される検討がなされているようだが。



本書は、本屋で見つけた。
著者名を見て、即ゲット。

昔から、見慣れたお名前。
多作な方だが、たぶん中学生の頃読んだビートルズ詩集(歌詞の翻訳)で、名前を知ったのだと思う。
著作自体は、そんなに読んではいないと思う。

そして、この本。
変な本だなと思って後書きを読んだら、とにかく映画の評論本を作ろうと思って、途中で音楽映画に絞って、そしてこの3つのミュージシャンに絞ることにしたのだという。
マニアックなところと、そうでもないところが、入り混じっていて、縦横無尽。
80歳を超えられた方の著作とは思えない。
でも、古いことをよく覚えてらっしゃるから、やっぱり?

プレスリーについては、ラスベガスで歌っていた頃からしか知らないので、若かりし頃の映画が、そんなに魅力的だったという意識がなかった。
本書を読んで、何作か見たくなった。

ディランは、何作かDVD化されており、かなり見ているものが多いが、まんまかな?

そしてビートルズ。
これについては、結構知っていることが書いてある。
その中で、That'll Be The Dayは見たことがなかった。
リンゴが若い頃のまんまの役で出ているらしい。
面白そうなので、AMAZONに即注文。

そしてもう一つがシェアスタジアムの映画。
これは、正式にリリースされた記憶がないのだが、EIGHT DAYS A WEEKの劇場公開時に、4Kか8Kの映像は見たことがあり、その迫力の映像に驚いたことがある。
こちらは、ネットで調べたら、正規版は見つからなかったので、よくわからない海賊版を注文。
内容が心配だが、こわいもの見たさで。

他の紹介されている映像は、見ているし、持っている。
評論はまともなものだが、結構脱線していて、それが結構面白い。
ビートルズ来日時の記者会見のぎくしゃくしたやり取りなどその典型。
一般的に入手可能な媒体でも、深く見ればこれだけの楽しみがあるということがわかる。

本書を片手に、我が家のDVDを見直してみよう。

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THE BEATLES COLLECTED

2020年05月13日 | The Beatles


今日から、丸善で、大英国展が開催されている。
なかなかシックな(高価な)品々が並んでいた。
その半分は、ビートルズファンクラブのショップ。
見慣れた商品なので、手は出さなかったが、1週間とは言え、ずいぶんいいところに出店!



本書は、通販で見つけてゲット。
本名から見て、ビートルズに絡むいろんなメモラビアを紹介する本かと思ったのだが、当てが外れた。
よく知られている写真や、メモラビアを使いながら、ビートルズの歴史をたどる伝記本のような内容だった。
小説風に描かれており、またデザインも、アルバムに写真や、現行を貼ったような体裁になって、悪くないが、新たな発見は、ほとんどない。
写真で珍しかったのは、ブライアンが経営していたSaville Theaterが、チャックベリーのコンサートの後、シートが破壊されていて、ブライアンが途方にくれている写真ぐらい。
ただ、ビートルズを知らない読者だったら、そのローラーコースターのような歴史に目を白黒されるだろう。

解散後の4人の活躍に簡単に触れた後は、ビートルズを知るために必要なこと20というコーナーがあって、ディスコグラフィーが続く。ディスコグラフィーには、正式にリリースされていないものも?

ビートルズ初心者向けだが、体裁がよく、安いので、ぱらぱらめくってみてはいかが?


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もうひとりのビートルズ展

2020年05月12日 | The Beatles

今日は、久しぶりのゴルフ。
スコアいまいちだが、練習場もクローズしており、やむなし。



本書も、ファンクラブの年末大売出しでゲット。

1994年にこんな立派な展覧会をやっていたのには、驚いた。
バックビートの封切りに合わせた企画だったのかもしれない。
どれくらい、人気が出たのかわからないが、ビートルズの創世記の状況を知るには、絶好の資料になる。

ポールの前のベーシストだったステュアートサトクリフの作品と、当時のビートルズの写真の二部建て。写真は、サトクリフの恋人だった、アストリアのもの。
ビートルズの伝説は数あれど、ハンブルグでの数々の出会い、別れ、混乱は、その後のビートルズの活躍の、まさに肥やしになった。
サトクリフの妹のポーリーヌや、アストリッドのメッセージがあり、関係者の全面的サポートがあっての展示会だったことがわかる。

ステュの作品群を見ると、本格的な美術生だったことがわかる。
素描から、抽象画まで、いろんなジャンルで、多彩な才能を見せる。
アストリッドの写真集では、アストリッドの自宅の屋根裏で撮ったものが多いのもびっくり。
本人が言っているので間違いないと思うが、彼女の活動が、リバプールから来た荒くれ者の生活と一体であったことがわかる。

ペラペラ、めくるだけで、楽しい本。

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