Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ブレーキワイヤーの 取付けと調整

2016-10-15 21:14:57 | ピスト
先日よりブレーキレバーの取替えをしている街乗り用の自転車ですが
今回はブレーキワイヤーを取付け その調整まで行い この作業は完成です





自転車は古い部品を寄せ集めた固定ギアの街乗り用です これのブレーキレバーに
不具合が有りそれの交換をするのが目的でしたが その流れでステムの交換や傷の
付いたハンドルの塗装なども行いました いよいよ最後の作業 ブレーキワイヤーの
取付けを行います






まず後ろのブレーキから始めます こちらは
今迄のワイヤーを再利用します レバーにワイヤーを
取り付ける為に本体のクイックレバーを開放し 遊びを
大きくしておきます






後ろのクイックを開放する事で自由になるインナー
ワイヤーの寸法が増えます このタイコも良く腐食
するのでグリスを塗っておきます タイコに付いている
黒い樹脂部品は特に必要が無いので この後ニッパーで
取り外しました




模擬作業



ハンドルに付いたレバーは裏側で作業をする事になり
写真が上手く写せないので 外した古い方のレバーを
使い、整備台の上で模擬作業をしてみます








レバーの裏側です 本体にスリットが入りアジャスト
ボルトとナットが付いています それらのスリットを
全て同じ位置に合せます






レバー本体に入っているタイコとワイヤーを
上に持ち上げると、インナーワイヤーが外れます




タイコはこの穴に装着されています ワイヤーの取付けは
この手順を逆から行います この時にインナーワイヤーが
有る程度の長さが自由にならないと出来ません その為の
クイックの開放です






模擬作業の手順でリアが終わったのでフロントに掛ります 
こちらもアウターは再利用します 長さはこれで行けますね






新しいワイヤーは用意しています これはアウターと
セットになった後ろ用です






タイコはフラットレバー用です 下の物がドロップレバーに
使う物で、形状が違うので購入の際には注意が必要です






インナーだけ使いアウターは保管しておきます また
何かで使うでしょう






ワイヤーが余りにも長いので適度な所でカットします






アウターの内部に Super Lube のドライフィルムを
吹いておきます これはフッ素樹脂ですが摩擦を抑える
効果が有ります








インナーワイヤーには潤滑剤を塗っておきます 油脂が
切れると音が出たりするので塗っておいた方が良いですね
ただアウターのライナーに攻撃的な物を使うのは良く有りません






タイコにもグリスを塗っておきます






ブレーキ本体もチェックしておきます
このアジャストボルトも良く錆びて動かなくなります
一旦外し掃除してから新しいグリスをネジに塗って
おきました






ブレーキはさみ、これは随分前から有る道具ですが
とても仕事がはかどる優秀な工具です








先程の要領でワイヤーをレバーに装着し ブレーキ本体の
ワイヤークランプまで持って来ます






ワイヤーに適度な遊びを作りクランプボルトで
軽く止めておきます 8mm のメガネレンチです






ブレーキレバーの握り代を確認しています
その際のインナーワイヤーの引っ張り状態です






丁度良い感じの握り代です 後はアジャストボルトで
微調整をすれば大丈夫です






ナットを増し締めし ワイヤーを確実に固定して
油やグリスで汚れた所は良く拭いておきます








インナーワイヤーも見栄えの良い長さでカットします
先端の処理はまた後で行います




リアブレーキはほとんど握り代が有りません




ここは一旦クランプボルトを緩め ワイヤーで
調整してやる必要が有ります ワイヤーの状態が
余り良くないので なるべくここは触らない様に
作業を進めて来ましたが仕方が無いですね






このブレーキは 11mm のメガネレンチを使います




ブレーキの遊び=レバーの握り代をワイヤーで調整
しました まだ大丈夫ですがワイヤーにこれ以上
キンクが出来れば交換の必要が有ります
※ キンクとはワイヤーの捩じれやよじれなど癖の
  付いた状態の事を言います




これでブレーキワイヤーの取り付けと調整は
終わりました もう少し後始末を続けます




取り替えたフロントのワイヤーの処理を行います
ワイヤーキャップでも良いですが 私自身が乗り、人目に
触れる自転車ですから伝統的なハンダで処理をします








ハンダコテと材料です ステンレスのワイヤーには
ヤニ無しの半田とフラックスを使います 今回の
ワイヤーは鉄なので使うのは、ごく普通のヤニ入り
ハンダです






ワイヤーを適温まで加熱し半田を注してやります
液状になったハンダが毛細管現象でワイヤーの中に
一瞬で入って行きます 慣れて来るとハンダを盛ったり
出来ますが 今回は薄く分らない程度にしておきます




ハンダの後は良く拭き取り 半田の前に脱脂を
しているので 新たにオイルを良くワイヤーに
浸透させておきます






外していたサイコンを取付けます






スピード表示と距離だけですがこんなのでも有れば
それなりに便利です






少し乗ってみると僅か、ヘッドにガタを感じます
これは放っておいてはいけません 部品の寿命を
縮めると同時に不快です




32mm のヘッド用スパナです 2枚使います






ヘッド小物の様子です まず最上部の袋ナットを
緩めます ※ 全て正ネジです






次にその下に有る 上部ワンを締め込みます
そして上部袋ナットを締め込みロックします
これで実際に走ってみたり フロントブレーキを
掛けながら自転車を前後にゆすってみたりして
ガタを感じ無い所に調整します

ガタが無く自転車を持ち上げて傾けた方に
ハンドルが切れたら OK です それが
出来ない時はヘッド小物の交換時期です




ヘッドの整備は絶対に蔑(ないがしろ)にしてはいけません
あまり走行に関係が無い様ですが、凄く影響を与えます
ヘッドの調整もしっかり終わりました これで完了です





今回も長く掛った整備になりました ブレーキレバーの交換が目的でしたが
ステムの交換 ハンドルの塗装 ヘッド小物の調整とする事が増える一方でした
でもその全てが楽しい作業です 安全にそして快適な自転車 手を掛けてやると
自転車はそれに応えてくれます





少し表の道路を走ってみました まず乗車姿勢が凄く良くなり 楽になりました
そしてレバーの交換でブレーキが良く効く様になっています ブレーキの引きの
比率も変ったと思いますが 以前の樹脂ブラケットとの違いをはっきりと感じます
おかげで気持ちの良い自転車になりました 一連の作業日記に、お付き合いを
有難うございました 

前回の作業 【 ブレーキレバーの 取付け作業 】

コメント (2)
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