Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ギアの錆を サンポールで落す

2018-10-05 20:06:45 | 自転車整備 その他 
自転車の整備や手入れをしてると金属の錆の処理が必要な時が有ります
今回は後輪に取り付ける小ギアの錆を サンポールで落し綺麗にしました
その作業行程をご覧下さい





可愛いブルーのケースに入っているのは自転車の後輪に使う小ギアと呼ぶ固定ギアです
アマチュア選手時代 競輪選手時代にも輝かしい戦歴を残された 渡辺孝夫さんから
頂いて来ました






この中の 14T のギアの錆が進んでいます あまり減っていない
ギアなので綺麗にして保管をしたいと思います
今は無き SUNTOUR サンツアーの小ギアです






全体に錆が発生しています






私が在庫で置いている新しいギアですが この様な状態です
流石にここまで戻す事は出来ないと思いますが これから
錆を落してみましょう






ここで使うのは トイレの陶器の汚れなどに使う
サンポール






主だった成分は 9.5% の塩酸 希塩酸です
発売元は、大日本除痛菊(株)キンチョ―で知られた会社です




ではやってみましょう






これは必要か分りませんが錆を落す部品の隅々まで液体に
浸ける為に 部品の下に爪楊枝を敷きギアの下に空間を
作りました






そこへサンポールの原液をなみなみと注ぎます ここはケチらず
ギアが充分隠れる位使う方が、失敗が無くて良いと思います




サンポールに浸けて約 20分放置しました 特に変わった事は
起っていませんが少し泡が立っています






ピンセットで摘んで上げてみると 金属の表面に余り変化は有りませんが
錆が柔らかくなっている雰囲気は感じます






整備テーブルの上では出来ないので 外で仕事を進めます
金属製のブラシでギアの錆を擦ってみました 
サンポールを素手で触ると指紋が無くなるのでゴム手袋を
使います






水道水を用意し 小ギアをサンポールから上げてみました
随分と綺麗になっています






サンポールから上げたギアは直ぐに真水でゆすぎます
引上げ空気に触れるとまた錆が発生しますから・・






念の為に台所用洗剤で良く洗います 今回の洗剤は中性でしたが
アルカリ性の洗剤を使うと 酸を中和するので良いとも聞きます






希釈した洗剤の中にギアを入れます








洗剤で洗った後はもう一度真水で良くすすいで サンポールを
使った作業はここまでです






使い終わったサンポールの底には 少し錆びた鉄粉が沈んでいます






希塩酸とは言えステンレスの容器も変色するので
使い終わった道具も水で洗い流しておきます




整備台に戻ってきました エアブロワやウエスでギアの水を
良く拭き取ります






いかがでしょう 綺麗に錆は取れています 金属も随分白くなりました
これは過去にも経験が有るのですが オロ=金色になった物も有りました
はっきりと読めなかった SUNTOUR の文字が読めます






良く錆びていた裏側も大方綺麗になっています






一旦錆が発生した金属はとても錆び易く 表面にはオイルを
塗って保護をしてやります オイルは何でも良いですが
今回は Super Lube を選びました






添加材の入っているオイルは使う前に良く撹拌します






やや多い目のオイルを良く馴染ませる様に指で擦っています




他のギアと共にビニール袋に入れて保管しておきましょう




before and after



小ギアの表側です 







ギアの裏側です サンポールに浸けて約 20分 その後金属ブラシで擦り
真水で洗い流しています





金属の錆取り剤は色々な物が発売されています サンポールの本来の目的とは違いますが
この様な使い方も有ると言うご紹介です

今迄何度か錆取りに使っていますが一度だけ失敗しています それを避ける為には充分な量を使い
金属をサンポールに浸け込むのが良いと思います

コメント
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