「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

第50回ケアマネ勉強会(2008年5月)

2008-05-15 09:00:00 | 医療
5/14ケアマネの勉強会に参加した。介護の現場の問題点が、多々見えてくる会である。今回も、あっという間に9時近くまで。

話題にのぼったことや、感じたこと(順不同で)

①入浴サービス
介護事業所で、毎日でも入浴サービスを実施してくれるところがある。

②特養入所待機者数
中央区の特養入所待待機者数は、約200人。胃ろうがあることで、順番が回ってこないことも。

③療養型病院が減ることで
今後、療養型病院が減ることになる。受け皿としての在宅医療の整備が急務。

④中心静脈栄養と胃ろう
中心静脈栄養など点滴があると、療養型病院に入所の方向性がつくが、胃ろうなどの場合、施設入所が、待ちの状況で、在宅待機という状況が多い。

⑤ケアマネの月に一度の訪問
ケアマネが月に一度の訪問が、利用者家族に、土日に指定されたり、夜の時間を指定されたりしている。

⑥利用者本人が署名できない場合
利用者本人が署名や捺印できない場合、家族対応になり、家族の都合で訪問日を設定しなくてはならない場合がある。鍵の管理にも手間がかかる。

⑦来年度介護保険改正の流れ
「ヘルパー不足、ヘルパーの労働環境の悪化がある状況の改善⇒介護報酬を上げる必要あり⇒介護保険料を上げる必要あり」このような状況下、介護財源を如何に確保していくかの話題がこれから多く出てくる。

⑧5・17日経新聞で、財務省の給付抑制の3試案が出された。
2008年度予算7兆円の介護への社会保障給付費がこのままいくと、2025年度で17兆円になる見通しがある。(全体で95兆円が141兆円。医療は30兆円が48兆円に。)
それへの対策として
)軽度の要介護者を制度の給付対象外にした場合(ドイツ方式)
2兆900億円の削減
)軽度の要介護者の家族支援など「生活援助」給付をなくした場合
1100億円の削減
)軽度の要介護者の自己負担を1割から2割に引き上げた場合
2300億円の削減

⑨千代田区独自の散歩付き添いサービス
千代田区では、介護者の意欲や楽しみを高めるために、区が独自で、「散歩付き添いサービス」を創設している。利用者は、介護保険のように1割負担し、9割は、区の財政から費用負担している。

⑩生活援助サービスについて
同居家族がいたとしても、それだけで、「生活援助」ができない理由にはならない。(平成19年12月20日厚労省の事務連絡Vol 126)
*中央区も平成19年11月15日介護サービス事業者連絡会研修会で説明

⑪中央区の場合
中央区の場合、地方の親を呼び寄せて、介護を行うケースがある。この場合、親は、日中独居となる。


以上


介護保険改正が、よりよいサービス提供ができる方向で改正されるよう、現場の状況を厚労省に届けていく必要性を私は考えています。

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