どんなに技術がよくても、原発事故がなくならないのは、このような企業の体質があるからだと思っています。
福島第一原発事故もこのような体質が起こした人災ではないでしょうか。
「やらせ問題」は、とても深刻な問題です。
「やらせ問題」の本質、それは、真実を見出そうとするのではなく、誤った事実を作り上げようとするところに大きな問題があると思います。
例えば、住民が原発に不安を抱き、反対の意向があるのに、そういう不安がない事実をつくりあげることが正しい行いでしょうか。自然科学分野の言い方をすれば、「世論というデータの捏造」。
そのようなことの延長には、とても大切な真実をも見落とし、ひいては安全を軽視するなどの可能性につながるのではないかととても危惧します。
問題の本質をきちんと理解し、九州電力http://www.kyuden.co.jp/が対応くださることを期待いたしております。
*郷原信郎のコメント:
第三者委メンバーとしての活動は昨日の最終メッセージで終わった。しかし、原発事故による環境の激変に適応できる電力会社の透明な企業行動を求める行動は終わらない。九電社員の方々に的確な現状認識と公益企業としての社会的責任を意識した行動を求めたい。
*郷原氏の語る九電反撃の内実「経営者の暴走はどこまで続くのか」
九電やらせ問題で郷原信郎氏に聞く
http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/chosa/2011111600009.html
*****地元テレビ11月17日(木) 21時13分 (RKBニュース)****
http://rkb.jp/news/news/3729/
九州電力は、「やらせメール」問題をめぐって、第三者委員会の委員長だった郷原信郎弁護士らに質問状を送り、ホームページに掲載しました。
これに対し、郷原氏はきょう、福岡市で会見し、「都合のいいところだけを引っ張り出したもので、回答する必要はない」と反論しました。
「やらせメール」問題の第三者委員会の最終報告書では、「佐賀県の古川康知事の九電幹部に対する発言が発端だった」と認定していました。
これに対し、九電の真部利応社長はきのう、「知事発言の不正確なメモが出回ったのが原因」「委員会の報告書は不適切だ」と指摘し、20項目に及ぶ疑問点を郷原元委員長らに送付しました。
郷原氏ら元委員3人はきょう、福岡市内で会見し、「自分たちの都合のいいところだけを引っ張り出して主張しているだけで、理解不能だ」と批判した上で、「社会常識としてありえないもので、回答する必要はない」と述べました。
●第三者委・元委員長・郷原信郎氏
「本当に我々が訴えたかった問題の本質を全然、会社の側で、九州電力の側で受け止めない。第三者委員会としての問題の本質の指摘には、何1つですね、関心すら向けてくれてないというのが、今の九州電力の姿勢ではないか」
また、郷原氏は、「行い得ることはすべて行った」と述べて、きょうの会見をもって、第三者委員会としての活動を終了すると発表しました。
※ここからスタジオ
●坂田キャスター
「こちらの画面をご覧下さい。
これは、きょうの九州電力のホームページのトップページです。
つまり、九州電力のホームページにアクセスすると、まず、この画面が出てくるわけですね。
一体、何が書かれているのか、見てみましょう、こちらです。
「第三者委員会報告書に関しての疑問点について」これは、きのう付けの文書なんですけれども、冬の節電のお願い、あるいは原発の安全対策ではなくて、まず、この画面が出てくるわけですから、九電にとって今、一番、世の中に発信したい情報が、この「第三者委員会の報告書に関しての疑問」というわけです。
では、これまでの流れを振り返ります。
第三者委員会が九電に報告書を提出したのは、9月30日でした。
報告書は、九電の幹部に対する佐賀県の古川康知事の発言がメール問題の「発端」だったと認定しました。
九電は、10月14日に、九電としての報告書を国に提出しましたが、ここでは「古川知事の発言が発端だった」とはせずに、古川知事の責任には触れませんでした。
さらに、九電の真部社長は、記者会見で、古川知事には責任はないという見解を示して、「濡れ衣を着せられない、濡れ衣を着せることはできない」と述べました。
第三者委員会の委員長だった郷原氏ら3人は、「濡れ衣」と言うのならばその根拠を示すように、真部社長に公開質問状を出しました。
これに対して、九電は、今月14日付けで回答書を送ったんですが、その回答書には「濡れ衣発言」の根拠は示されていないと、郷原氏はもう1度、回答を求めたわけです。
九電は、きのう付けで、冒頭に紹介した文書、そして20項目のわたる疑問点を郷原氏らに送り、郷原氏がきょう夕方、これに反論したわけです」
●川上キャスター
「古川知事の発言をめぐって、両者の認識が対立しているというわけなんですが、こんな質問の応酬をしないで、両方で話し合って、見解を統一するというわけにはいかないんですかね?」
●坂田キャスター
「RKBの取材に対して、九電の幹部の1人はこう言っています。
「電力の安定供給という点から、原発の再稼働のために本当に向きあわねばならない相手は経済産業省だが、社長は、郷原氏との戦いに固執している。
郷原氏に勝っても、経産省が首を縦に振らなければ何もならないのだが…」と社長を批判しています」
●川上キャスター
「九電と郷原氏との対立について、きょう、枝野幸男経済産業大臣が、国会でこんな答弁をしています」
※ここからVTR
●枝野幸男経産相
「九州電力については、自らが委託・委嘱をした第三者委員会が提出した報告書について、それを受け止めることもなく、その第三者委員会のメンバーとトラブルになっているという状況のガバナンス状況では、到底、(原発の)再稼働を認めることができる会社ではないと思っています」
※ここからスタジオ
●川上キャスター
「監督官庁であります経済産業省の大臣が、九電について、「原発の再稼働を認めることができない」と国会で断言しました。
九電は、一体、どうするつもりなんでしょうか?」
*****以上*****
****日経新聞(2011/11/18)*****
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819891E3E5E2E1E38DE3E5E3E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
「九電トップの行動は異常」 郷原氏ら社長辞任促す
やらせ問題で
九州電力の「やらせメール」問題で、同社第三者委員会の委員長を務めた郷原信郎弁護士ら元委員3人は17日、福岡市内で記者会見し、「経営トップの行動は異常」「この社長で信頼回復は絶望的」などと述べ、真部利応社長の辞任を促した。枝野幸男経済産業相も同日、第三者委との対立が続けば原子力発電所の再稼働を認めないと“最後通告”。社内からも厳しい批判の声が上がった。
会見には郷原氏、九州大教授の阿部道明氏、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事の古谷由紀子氏ら元委員3人が出席。連名で、九電の経営体制は「危機的状況」にあるなどとする「最終メッセージ」を公表した。
九電が経産省に再提出する最終報告書で、九電と第三者委の見解の両論併記を検討していることについて、阿部氏は「前代未聞。天下の笑いものになる」と批判。九電が第三者委側に16日送付した、同委報告書の核心部分を疑問視する質問状に対し、郷原氏は「都合のいい部分だけを抜き出した反論で、現時点で答える義務はない」と言い切った。
郷原氏らは、やらせ問題について「今後は社会の評価や経産省の対応を見守りたい」と表明。元委員として3人が連携した活動は終えるとした。
一方、真部社長はこの日も公の場に姿を現さなかった。枝野経産相の「原発再稼働を認めることができる会社とはいえない」との指摘に対して九電は、「真意を聞いていないのでコメントは控えたい」とする談話を出しただけだった。
こうした状況に、九電社内からは様々な声が上がった。ある男性社員は「経産相の発言は最後通告に等しい。第三者委の見解を受け入れなければ電力の安定供給など到底無理だ」と動揺を隠せない。別の男性社員は「経産相はよく言ってくれた。これをきっかけに勝ち目のない持久戦から撤退してくれれば」と社長の“変心”に期待した。
ある幹部は「戦う相手が国だろうが郷原氏だろうが、真部社長は従来の方針を変えないのではないか。ますます閉塞感が強くなる」と悲壮な表情。別の幹部は「社長は辞めざるを得ないだろう」と突き放した。
****読売新聞(2011/11/18)****
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111117-OYT1T01116.htm
「経営者の暴走、深刻化」郷原氏ら九電に反論
九州電力の「やらせメール」問題を巡り、第三者委員会の調査結果を否定する九電の質問書について、第三者委の委員長を務めた郷原信郎弁護士は17日、福岡市内で記者会見し、「契約上、明らかにできない社員供述などの証拠を示せと言っているのと同じだ。嫌がらせとしか思えない」と批判した。
会見には元委員4人のうち3人が出席し、「『経営者の暴走』は一層深刻化している。経済産業省において、適切な指導、監督が行われることを強く要望する」とする最終メッセージを発表、第三者委の活動終了を宣言した。ただ、元委員のうち1人は郷原氏を批判して欠席した。
(2011年11月17日21時55分 読売新聞)
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