北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

しりべしiネットシンポジウムin小樽

2006-02-18 23:55:01 | Weblog
 今日はうちの奥さんと小樽へ出かけてきました。運河通り沿いなどで開催されている「雪あかりの路」は明日の日曜日まです。なかなか素敵でしたよ。
 
 今日は
■しりべしiネットシンポジウムを聞く
■小樽雪あかりの路を楽しむ の2本 です。

【しりべしiネットシンポジウムを聞く】
 小樽へ行ってまず訪れたのは運河沿いの小樽運河プラザ3番倉庫で開催されていた「しりべしiネットシンポジウム」です。

 「しりべしiシステム」とは、ニセコや小樽のある北海道後志(しりべし)地域で、観光客の方達に観光情報の提供や各種情報提供などを行っているものです。

 そしてそれを支えているのは開発局や道庁、市町村などの行政と地域のボランティアの皆さんとのネットワーク連携です。

 後志地域は小樽、ニセコ、羊蹄山などのある北海道有数の観光地域ですが、ここの20市町村が連携して地域としての情報提供と人的ネットワークの連携を進めようという動きは立派なものです。

 この会の会長は観光カリスマでもある小樽の蕎麦屋「藪半」の小川原さん。「社長、蕎麦打っていなくて良いのですか?」と思わず突っ込みたくなるほど、まちづくりに取り組んで下っていますが、運動や事は、こういう熱心な人たちに支えられているんですね。最後は人間の力なのです。

    *   *   *   * 

 さて、今日はその「しりべしiシステム」の主催するシンポジウムが小樽で行われているのですが、シンポジウムの基調講演に熊本県小国町の宮崎町長さんがこられるというので挨拶も兼ねてお話を聴きに来たのでした。

 実は私が掛川にいたときに、榛村市長とこの宮崎町長のおかげで国から調査をいただく事が出来たのでした。

 この二人はまちづくりの姿勢にお互い共感するものを持っていて、私も掛川在任中に一泊二日という非常に慌ただしい旅でしたが熊本県と小国町をお訪ねした事がありました。

 そのときは宮崎町長さんが不在でお会いする事が出来なくて残念だったのですが、逆に北海道でお会い出来るとは思いませんでした。

 宮崎町長さんの基調講演は「元気なまち 小国町に学ぶ」というもので、これまで6期23年にわたってリードしてきた小国のまちづくりをご紹介していただいたのでした。

 宮崎町長さんの考えは「まちづくりとは住んでいる人が幸せかどうかを考えるもので、そのときに最後に大事になってくるのは製造業であり生産業であり、それらが意識されて守られるかどうか」ということでした。

 そこでまず地場の特産である小国杉を建築材としての広がりを求めて木造トラスによる小国ドームを計画し、県を超えて国の建築担当者と渡り合って「熊本に小国町あり」という名を広めたのでした。

「常識なんて破ってみたら新しい常識が生まれるものなのですが、役人や世間はそれを面倒がったり不安がったりするんですね。そんなときにまあ前向きにいこうという『とっぱす』という小国人気質が生きたかなあ、と思いますけど」と町長は笑います。

「地元の特産品売り場を木造で作ったところ、そこに入ってくれていた豆腐が美味しいと評判になって、独立したお店を構えるようになってくれました。また馬屋を改造したレストランが開業したりもしました。その人に気持ちを尋ねたら『まちづくりに背中を押された気持ちで決心しました』と言ってくれました。行政はお膳立てまではできますがそこまでしかできません。最後には民間の人たちが動いてくれないとだめなのです。しかしそこまで持って行くには一つ一つまちづくりの資産を積み上げて行かないとダメなのです」

 そうした宮崎町長さんが今日中心的に取り組んでいるのが「九州ツーリズム大学」です。交流をしなくては様々なものが伝わらないということで始めたそうですが、選挙の時には「町の外の人を大事にして町民を大事にしない町長だ」と批判もされたと笑っておられました。

「それでも修学旅行を民泊で受け入れたときに町民の女性から『良かった。町長の言っていたツーリズムっていうのはこういうことだったのかい』と言われましたよ」と思いが浸透してきていることを感じているようです。

 熊本県が阿蘇地域の振興のためになにか施設を作る、という話が持ち上がったときには「そんな施設を作ってもどうせ地元が管理しなくちゃならなくなるだけだから、その分のお金を使ってシンクタンクを作って地域振興をしよう」と言って、旧阿蘇郡12ヶ町村と県が15億円ずつ合計30億円を出し合って阿蘇振興デザインセンターという財団を作り、今ではその運用益で事業を行っているのだそうです。

 シンクタンクというと考えて報告書を作るだけと思われがちですが、この財団ではシンク(考える)だけではなくてドゥ(実行する)タンクとしても活動しているとのことで、各種団体、個人、組織との連携の中でさまざまな阿蘇地域振興策を展開しているそうです。

 こういうお金の出し方はお金の生きた使い方になると思います。小さな町でもしっかりした理念を持った町作りを行えば、分かる人には分かるものです。

    *   *   *   * 

 ご講演の後に榛村さんの下にいたと挨拶をさせていただきました。これからもますますのご活躍をお祈りしています。



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小樽「雪あかりの路」を楽しむ

2006-02-18 23:22:54 | Weblog
 本日の第二弾は小樽雪あかりの路です 

 今回は
【小樽ゆきあかりの路】
 「小樽雪あかりの路」は今年が第8回ということで、小樽の冬を代表するイベントになりつつあるようです。

 隣町の札幌にいながら案外「見た事がない」という事が多いものですから、今回はうちの奥さんも誘って小樽のお寿司を食べながらという観光巡りを決め込みました。

 しりべしiネットのシンポジウム会場を後にして、お寿司は市内の魚真(うおまさ)さんへ行きました。事前の情報で「予約しないと夕方はとっても入れませんよ」と脅かされていたので一週間も前から席の予約を入れて行きました。

 夕方5時に到着してカウンターに座っていると、なるほど次から次と予約のお客さんが来ますし、予約をせずに来られて残念がりながらあきらめるお客さんも結構いました。やはり人気のお店なのですね。

 料理の方もなるほど値段の割には美味しくてボリュームたっぷりです。お寿司も美味しくて最高。やはり評判通りで大満足でした。

    *   *   *   * 

 魚真で体を温めた後は雪あかりの路を見て回りました。まず旧国鉄手宮線の線路跡地は灯りの園路になっていました。雪の灯りとは雪の壁に穴を掘ってそこにろうそくを置く単純なものから、バケツで雪の固まりを作って中心部を抜いた雪の行灯のなかにろうそくをおくもの、さらには雪で造形を作って幻想的な姿を見せる芸術的なものまで多彩です。

 バケツを使った雪の行灯は雪のものや氷のものがあるように見えて、スタッフの方に訊いてみたところ、「これはもともと雪で作ったものだけなのですが、何日も使っているうちにろうそくの熱で溶けた部分が凍ってだんだん透明になってゆくんです」とのこと。

 風に揺らぐろうそくのオレンジの灯りの圧倒的な数々を見ると、観光地小樽がさらにグレードアップしているようです。

 続いての運河会場では運河通り沿いの雪壁も利用していましたが、運河上にガラスで出来た浮き球灯りが浮かべられていてこれもまた幻想的。

 スタッフの方から「火をつけてみませんか」と誘われて、壁に横穴を明けてろうそくを一個灯してみました。「最初は横穴でも、上がだんだん融けて上に大きく開いてくるんですよ」とのこと。

 市内全体で取り組んでいて、実行委員会のスタッフの皆さんもとっても気さくで親切でした。おもてなしの雰囲気が染み渡っているようですばらしいかったです。

 雪を楽しもうと思えばいろいろな発想があるのですね。やっぱり来て良かった。
 小樽は私の家からなら高速バスに乗れば良くて、家を出てから小樽駅までは1時間もかかりませんでした。もっと身近に楽しむ事にしましょう。

 身近で知らないところが多いというのは残念です。地域の資源をもっと楽しまなくてはね。
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