北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

心の故郷稚内

2006-02-22 23:13:11 | Weblog
 札幌は夜に雨が降るほど暖かくなっています。おかげで、冬の間は雪でかちんかちんに凍っていた道路がゆるみ始めてあちこちで車が埋まってうごけなくなっています。
 除雪をしっかりやっていないと春になってしっぺ返しが来るのです。

 今日は
■心の故郷稚内 です。

【心の故郷稚内】
 稚内市役所から知人のN君が訪ねてきてくれました。今度は3月12日に稚内市でまちづくりの講演をしてくださいという依頼が来ているのです。

 稚内は私が3歳から小学校3年生までを過ごした町です。当時は人口が5万人と言っていましたが今では4万人になってしまったのだそうです。

 今でも帽子をかぶって鉄人28号の絵のついた靴袋を下げ、ランドセルを背負って稚内東小学校に入学した日の事をはっきりと覚えています。

 その後私が旭川の高校2年生だったときに父が転勤になり、旭川に下宿をした私は帰省先が稚内になりました。

 夏休みに深夜発の急行利尻に乗ると、日の出の頃に記者は荒涼たる宗谷丘陵の中を左右に振られながら走っている中を目が覚めてしまいます。

 ダケカンバと千島笹の生い茂る丘陵の姿は私の青春の原風景の一つでもあるのです。

    *   *   *   * 

 さて、そんな心の故郷である稚内ですから、このような依頼があったとあれば受けなくてはなりますまい。
 
 ご要望は、現在稚内駅前を中心に進めている都市再生に関連して、市民と共に歩むまちづくりについて参考になるお話をしてください、というものです。

 もちろん掛川で観て学んで、心に感じた多くの事柄が少しでもお役に立つのであればと思います。本当ならば現地で地元の皆さんとともに過ごして、共に悩み共に笑い、酒を飲んで夢を語り、一つの事を一緒になって実行するようなことこそが私が本当にやりたい事なのですが、残念ながらそこまで力を尽くす事が出来ない以上、お訪ねしてたくさんの人にお会いする事がまずは始まりだと思っています。

 折角お招きをいただくのですから、面白い人たちに会わせてくださいというお願いをしました。「そうだ、この地域の事はあの人に訊こう」と思わせてくれるような、印象深く共に共感出来る心の灯台のような人にたくさん出会いたいものです。

    *   *   *   * 

 最近の稚内市の状況やNさん自身の印象を訪ねてもあまり芳しい答えは返ってきませんでしたが、北海道遺産の話になったときにはNさんの顔が輝きました。

「そう言えば、稚内市には北海道遺産が二つもあるんですよ」
「あれ、稚内にある北海道遺産は何でしたっけ?」

「稚内港の北防波堤ドームと宗谷丘陵ですよ」
「なるほど、昔樺太との定期航路のためのドーム状の屋根のかかった防波堤ですね。もう一つが宗谷丘陵でしたね。私のような外の人間から見るとそのような他にはないものこそが宝物に見えますよ」

「でもなかなかそれを活かして何かが出来るというものでもなくて…」
「地元だけでできなければ、外の人間の力を借りるのも良いですよ。そうやって、価値を感じて行けばよいのです。ところで私は今ガーデンアイランド北海道という運動を応援しているのですが、稚内には花の名所はありませんか?」

「そう言われれば、空港の回りにはハマナスの群落がありますし、原生花園の花もきれいですよ」
「そうそう、そうやって少しずつ自分たちが持っているものを探して、磨き上げましょうよ」

 3月に稚内市をお訪ねするときには市長さんともそんなお話をしてみたいものです。


 子供の時は狛犬が怖くて怖くて、稚内神社の境内には入れなかったこの私。少しでも恩返しが出来ればよいのですが。

  
 
コメント
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