思いの外暖気が入っている今日この頃です。春らしい陽気が現れ始めました。
今日は
■ニューカントリー講演会 です。
【ニューカントリー講演会】
今日は開発局が進めているニューカントリー構想の関係者を招いてのまちづくり講演会がありました。
私に下された指令は、私の所属する課がまさに所掌している事業であるので、何か地域作りやまちづくりの最前線で活躍されている人たちに対して役に立つお話をせよ、ということでした。
そこで折角ですから「観光振興と地域振興」ということについてお話をしました。
実は北海道では農業生産額が年間で1兆500億円ほどであるのに対して、観光による消費額は1兆2000億円を超えているのです。北海道は農業の島であると同時に、観光の島でもあるという事です。
観光を経済に結びつけてより地域振興を計るための式があって、それは(観光入れ込みを増やす)×(宿泊率を上げる)×(消費単価を上げる)×(域内調達率を上げる)ということで表されます。
つまり、他の地域との競争に勝って自分のところを観光地に選んでもらい、ただ通過するのではなく、自分の町に泊まってもらえるようにすることが大事なのです。
そしてそのうえで、より多くお金を使ってもらえるような魅力や仕掛けをつくり、使ってもらったお金が遠くの仕入れ先ではなく地元の産物につながるような連携を計りましょう、ということなのです。
そうすることで観光という産業を三次産業ではなく、一次産業と二次産業と足し合わせて全部で六次産業にするということになるのでしょう。
これが観光を経済面で地域振興に結びつける考え方です。
* * * *
そして同時に、観光をちいきづくりやまちづくりの面から観る視点も大事にな事です。
「観光」という言葉は、中国の古典『易経』の「観国之光、利用賓于王」(国の光を観るは、もって王の賓たるによろし)から採られたのだそうです。
それは、「その“国の光”(政治、文化、風俗など)を観察して、よく治まっていることを観ること。それによって王の人徳を知ること。そして、その国がよく治まって光輝が観られたならば、王の賓客として迎えられ、仕えるのが相応しい」と解されているのだそうです。
そこから出た観光という言葉ですが、まさに観てもらうべき自分たちの国の光は何か、ということをもう一度考えて再評価する作業こそが必要なのだと言えるでしょう。
地元に長くいると、地域の宝を客観的に評価出来なくなり、課題評価か過小評価のどちらかに偏りがちだと良く言われます。
つまり「おれのまちには何にもない」というか「(じつはそれほどでもないことを)これはすごいだろう」と思うかのどちらかになりがちだということです。
こういう思いこみから脱却するのには、外からの目が必要です。大いに外に応援団を持ちたいものです。
そして同時に、地域の中で自分たちの町を本当に知るという仕掛けも必要です。自分たちの町を知り、地域に住んでいる人たちを知るその関係性の強化こそがまちづくりなのです。
そこから生まれる、自分たちの町を楽しんでいる様子こそが外から来る人たちの魅力として写る事にも繋がるでしょう。
論語には「近者悦び遠者来る」という言葉があります。近くの人たちが楽しんでいれば、それを面白がって遠くの人たちが訪れて来るということです。
まずは他にはない自分たちの町を楽しむところから始めてはいかがでしょうか。
掛川では自分自身本当に楽しみました。考えてみれば自分もよその人間でした。よそから来た人間を、まだ目が曇らないうちに存分に活用しましょう。
我々転勤族は、転勤先で「早く帰りたい」などと思わずに、その地域をたっぷり楽しんで楽しませて帰ってくるような気構えでいたいものですね。
今日は
■ニューカントリー講演会 です。
【ニューカントリー講演会】
今日は開発局が進めているニューカントリー構想の関係者を招いてのまちづくり講演会がありました。
私に下された指令は、私の所属する課がまさに所掌している事業であるので、何か地域作りやまちづくりの最前線で活躍されている人たちに対して役に立つお話をせよ、ということでした。
そこで折角ですから「観光振興と地域振興」ということについてお話をしました。
実は北海道では農業生産額が年間で1兆500億円ほどであるのに対して、観光による消費額は1兆2000億円を超えているのです。北海道は農業の島であると同時に、観光の島でもあるという事です。
観光を経済に結びつけてより地域振興を計るための式があって、それは(観光入れ込みを増やす)×(宿泊率を上げる)×(消費単価を上げる)×(域内調達率を上げる)ということで表されます。
つまり、他の地域との競争に勝って自分のところを観光地に選んでもらい、ただ通過するのではなく、自分の町に泊まってもらえるようにすることが大事なのです。
そしてそのうえで、より多くお金を使ってもらえるような魅力や仕掛けをつくり、使ってもらったお金が遠くの仕入れ先ではなく地元の産物につながるような連携を計りましょう、ということなのです。
そうすることで観光という産業を三次産業ではなく、一次産業と二次産業と足し合わせて全部で六次産業にするということになるのでしょう。
これが観光を経済面で地域振興に結びつける考え方です。
* * * *
そして同時に、観光をちいきづくりやまちづくりの面から観る視点も大事にな事です。
「観光」という言葉は、中国の古典『易経』の「観国之光、利用賓于王」(国の光を観るは、もって王の賓たるによろし)から採られたのだそうです。
それは、「その“国の光”(政治、文化、風俗など)を観察して、よく治まっていることを観ること。それによって王の人徳を知ること。そして、その国がよく治まって光輝が観られたならば、王の賓客として迎えられ、仕えるのが相応しい」と解されているのだそうです。
そこから出た観光という言葉ですが、まさに観てもらうべき自分たちの国の光は何か、ということをもう一度考えて再評価する作業こそが必要なのだと言えるでしょう。
地元に長くいると、地域の宝を客観的に評価出来なくなり、課題評価か過小評価のどちらかに偏りがちだと良く言われます。
つまり「おれのまちには何にもない」というか「(じつはそれほどでもないことを)これはすごいだろう」と思うかのどちらかになりがちだということです。
こういう思いこみから脱却するのには、外からの目が必要です。大いに外に応援団を持ちたいものです。
そして同時に、地域の中で自分たちの町を本当に知るという仕掛けも必要です。自分たちの町を知り、地域に住んでいる人たちを知るその関係性の強化こそがまちづくりなのです。
そこから生まれる、自分たちの町を楽しんでいる様子こそが外から来る人たちの魅力として写る事にも繋がるでしょう。
論語には「近者悦び遠者来る」という言葉があります。近くの人たちが楽しんでいれば、それを面白がって遠くの人たちが訪れて来るということです。
まずは他にはない自分たちの町を楽しむところから始めてはいかがでしょうか。
掛川では自分自身本当に楽しみました。考えてみれば自分もよその人間でした。よそから来た人間を、まだ目が曇らないうちに存分に活用しましょう。
我々転勤族は、転勤先で「早く帰りたい」などと思わずに、その地域をたっぷり楽しんで楽しませて帰ってくるような気構えでいたいものですね。