北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

新しい年度への誓い

2011-03-31 23:45:09 | Weblog
 激動の平成22年度も今日が最後の一日。

 市役所では退職者に対して永年勤続表彰と辞令交付が行われました。

 新年度も一緒に難関に立ち向かおうと思った職員が早期退職で職場を離れていったり、定年ながらその卓越した能力を活かして再任用で残ってもらい新しいプロジェクトに挑戦したかった職員が釧路を離れることになったり、世の中はうまくいかないものです。

 しかしその分は、残って後を継ぐ立場の人たちにさらに大きな期待がかかるところです。新年度はもっとアクセルをふかします。


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 さて、釧路生活も9ヶ月が過ぎていよいよ明日からは新しい年度も始まるということでこれまでの感想と抱負を述べておきたいと思います。

 これまで過ごした釧路の感想は一言でいうと「広くて大きい」というものです。まずは土地勘を養うのが大変でした。

 そして「広い大きい」というのは、単に阿寒町、音別町と合併したことで市域の面積が全国第6位であるということ以上に、水産業、港湾流通、石炭など普通の町にはない産業があったり、港や空港などの特別なインフラも一通りそろっていること、さらには阿寒国立公園と釧路湿原国立公園という二つの国立公園を有することで観光にも力が入っており、関係者が多様でしかも多いということに尽きるでしょう。

 歴史的にも道東随一としてとして発展してきたことから、釧路支店や釧路支部といった形で様々な団体が釧路を拠点にしており、そのために人に会う機会や会合が実に多く催されます。

 これら数多くの人たちと実際に会って肝胆相照らしあって信頼を築くのには実は時間のかかる話。しかし信頼関係が成立しないと物事はなかなかスムースに進まないのであって、まずはそのあたりの基礎を固めることが大事でした。

 この作業に終わりはないけれど、これからも少しでも多くの現場を見て土地勘を自分のものとし、多くの人に会うことで人間関係を広げなくてはなりません。まだまだ道は半ばです。


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 もう一つは、行政と市民の間がまだまだ遠くて距離があるという感覚。

 述べたように市の規模が大きいためになかなか実現できないのかもしれませんが、もっと市の幹部や職員が市民の中に割って入って行って今このまちで何が起きていて、これからどうなるのか、という感覚を話し聞いてもらっても良いように思います。

 この半年は財政健全化プランを打ち立てるために市民説明会を数多くこなして、これが市財政の現状を説明する良い機会となりましたが、苦しい財政問題だけではなく市民の皆さんに訴えたりお知らせしたりお願いしたいことはもっともっと多いはず。

 また、市民団体やNPO団体などとの関係性ももう少し頑張れる余地があるようにも思います。

 人口減少で経済的にもなかなか上向かない昨今ですが、それを打破できる数少ない手法こそ「生涯学習」の機運を盛り上げること。

 ここでいう生涯学習とは、単にお年寄りの趣味的なものにとどまるのではなく、市民一人一人がわが町に興味と誇りを持ち、町を楽しみ、自分たちは今何ができるかを考えて実践に移るという意味です。

 そのためにも、もっと実際にたくさんの人に会ってお話をする機会をもって説いて回るしかないわけですが、まずはその機会を増やしたいところ。

 今はあちこちにお願いをして原稿を書いたりお話をする機会をたくさん作ろうと思っているところです。

 生涯学習の種子は釧路の土壌で育つのでしょうか。白けてあきらめてしまっている人たちの心をどれだけ耕すことができるか。

 明日からの新しい年度にあたって自分自身を省みて戒めたいと思います。



                 【米町公園からの夕日】
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