朝一番のフェリーで礼文島へ向かいました。薄曇りながら不思議なほど気温が高く、行楽日和としては申し分ない一日です。
着任の挨拶をした後にフェイスブック友達になった礼文町の小野町長さんに「早速礼文島へ渡りますが、見どころのお勧めはどこでしょう?」とお尋ねしたところ、「それなら桃岩展望台コースとレブンアツモリソウの群落でしょう」という情報をいただきました。
どちらも確かに礼文島観光では欠かせないコンテンツ。まずは桃岩展望台へと向かいます。
徒歩で頂上へ向かう園路沿いには少しずつ花々が咲き始めていたのと、花を目当てにしてトレッキングを楽しむ団体がいることに驚きました。
丁度桃岩展望台へ向かう駐車場のところにカラフルなウェアに身を包んだ若い団体がいました。植物愛好団体と思い「どちらからですか?」と訊いてみると、「地元の花ガイドクラブです~」という若い女性からの返事。
なるほど、こういう人たちが花観光のガイド役をやって多くの観光客を受け入れる一つの魅力になっているに違いありません。
島を巡りながら観光バスを降りて観光する人たちを見ていると、ガイドさんが常に咲いている花の説明をしています。礼文島が花の島であるということを強調し、質の高いコンテンツ化する努力を垣間見た気がします。
それにしても桃岩って大きいなあ。ちょっと独特な風景です。
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礼文島の最北端である須古頓岬へ向かう途中でレブンアツモリソウの群落地を訪ねることができました。ずっと憧れていたレブンアツモリソウとの初対面です。
アツモリソウはラン科の多年草ですが、礼文島にあるアツモリソウだけが白または薄黄色と可憐な感じです。
群落地には次から次へと観光客が訪れてきて、立派なカメラを持った人が多いこと多いこと。
そんなカメラマンたちが、木道から身を乗り出すようにして近接写真を取ろうとして頑張っている様子はなんだか滑稽でもあります。
管理人の方に伺うと、「今年は雪が少なかったこともあるけど花の時期は早いですね。今日などは最高の部類ですし、この先は少なくなるかもしれません」とのこと。
レブンアツモリソウって野草の中でも花が大ぶりで特徴があるので、見たい人は大勢いると思うのですが花の咲いているピンポイントの時期に礼文島に来られる人は少なくて、憧れの花で終わっていることが多いもの。
せっかく稚内という至近の距離にいるという利点を最大限に活かした今日のレブンアツモリソウ探訪となりました。
礼文島って道路が島の西側にはほとんどなくて島を巡ることにハンデがあるのですが、それを花探訪のトレッキングを提案することで逆手に取った戦略。
礼文島は「花の島」なのです。