北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

安平町の道の駅にクラウドファンディングで特急車両を保存した話

2019-02-13 22:47:17 | Weblog

 

 今月の28日の夜に開催される、第二回都市地域セミナー。

 前回同様に「鉄道遺産・鉄道資産を生かしたまちづくり」をテーマとしながら、今回は、この4月にオープンを予定している安平町の新しい道の駅「あびらD51ステーション」について話を伺って、鉄道の資産を生かしたまちづくりの実践を学びます。

 今日は、当日お招きする二人の講師のうちのお一人である、矢野友宏さんが職場のオフィスを訪ねてくださって、当日話す内容について意見交換をしました。

 安平町にはもともと室蘭本線と石勝線が交差するポイントの追分駅があって、北海道の鉄道史の重要な駅の一つでした。

 そのため、そうした鉄道文化を生かした地域づくりという意味で、道の駅には、もともとD51の機関車を保存する構想がありました。

 そこへ、北海道を走った懐かしい「特急おおぞら」に使われたキハ183型の車両を保存する話が浮かびました。

 そのきっかけは、北海道鉄道観光資源研究会の活動なのですが、同研究会では、矢野さんが中心になって、このキハ車両の保存経費をクラウドファンディングで集めることにして見事に成功させたのでした。

 安平町にとっては、外部からの応援団がやってきて地域に大きな貢献をし、さらに関心と共感をもった団体が関わってくれる、という意味でも大きな出来事だったと思います。

 今回のセミナーでは、①なぜ安平町の道の駅に特急車両を残すことになったのか、②残す手法としてのクラウドファンディング成立のコツと事前予想、③残してからの活用や管理の方向、などについて伺いたいところです。

 できれば鉄道の財産を生かしたり、残したりして利活用したいという自治体はあっても、そのための経費を捻出するのはなかなか難しいというところも多いはずです。

 クラウドファンディングを成功させるためには、どういった人たちに、どのようなプレゼンテーションをすることが効果的なのでしょうか。

 そのあたりのことを、ぜひ多くの自治体職員の皆さんにもセミナーを通じて知っていただきたいところです。

 ちなみに、実際の車両の現地搬入は、昨年9月の地震のために延期になり、道の駅が開業した後の今年の6月ころを考えているそうです。これもまたイ
ベントになりそうですね。


        ◆

 
 ところで「追分」という単語は、もともと牛馬を"追い、分ける場所"という意味で、道が左右に分かれている場所のことを指すようになったもので、しばしば交通の要衝になっています。

 追分という地名は日本各地にみられますが、面白いのは台湾にも日本が統治した時代の追分という地名が今でも残っているそうで、しかも北海道の追分と台湾の追分は、どちらも鉄道に由来する数少ない地名なのだそう。

 北海道と台湾がこういうところでつながっているとは面白いですね。

 28日はお時間があればぜひお越しください。

【第二回都市地域セミナー】
日 時 : 平成31年2月28日(木)18:30~20:30 
会 場 : TKP札幌ビジネスセンター 5F(カンファレンスルーム)
    札幌市中央区北3条西3丁目1-44 ヒューリック札幌ビル
参加費: 無料 (定員100名)

【申し込み関連】 都市計画学会北海道支部HP http://www.cpij-hokkaido.jp/seminar.html 

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