先日、あるアスファルト合材メーカーさんと話をする機会がありました。
そのときに、やはり担い手不足、「若い人がなかなか入社してくれない」ということが話題になりました。
その方は「やっぱり道路の舗装だとか、合材だとかいうと、多くの人が何をやっているかわからないんですね。だから迷ったときには結局、土木工事だとか建築工事とか、わかりやすいことをやっているゼネコンに就職してしまうんです」と嘆いています。
「わかりやすくすることが必要なんですね」と言うと、「そうだと思います。ただ…」
「ただ…、なんですか?」
「うちの場合は、アスファルト合材を研究して新しい合材製品を作るということにも力を入れているので、化学系の学生さんも結構入社してもらっているんです。で、そういう子たちは結構入社してくれるので、まだ助かっています」
なるほど、道路舗装でも舗装のための素材、合材は化学の成果なのですね。
「そういう若手と話をしていると、実に新鮮ですよ。土木の人たちにはまったくもちえない発想が出てきますから。やはり組織はスペシャルな技術者も必要ですが、多様で多彩な人たちがいるから活性化するのだと思います」
そういう意味では、特に国の公務員などは同じようなジャンルのことを営々と繰り返しているわけで、そういう集団からは新しい発想が生まれにくいかもしれないな、と思いました。
組織として多様性を持つことが難しければどうするか。
そんなときは、一人一人が多様になって、多様な友達を持ち、多様な経験をすることが一番ですし、そうあるべきだと思います。
ともすると、ほぼ同年代の人たちとしか仕事をしない、ということもありそうです。
年齢も多様で、趣味もジャンルも多様な人たちと真っ当に付き合うというのは、実は大変なことで人間力というか、大きな心が求められます。
私はそういうことのためにも、大人は気の合った友達と野遊びをすべき、だと思っています。
人間の幅、生きているうちに広げましょうよ。