この春まで異色の道庁職員として、様々な活動をしていた友人の木本君の講演会に参加してきました。
今日は現役中に担当した観光政策に関連して、一民間人として語る「北海道の観光戦略」として講演をしてくれました。
様々にインスパイアされる内容でしたが、印象的だったのは「観光地では疑似フレンドになることが大事」という言葉でした。
彼は視察の一環で、アメリカのラスベガスを訪ねて、そのときにカジノの経営者と意見交換をしたのだそう。
そのときに、同行した一人が「2千円で2時間遊べました」と言っていたのを紹介したのだそう。
気持ちとしては、(2時間もの間に2千円しか使わなかったことを何か申し訳ない気持ちがあったと思う)とのことでしたが、そう言われた相手は、「いえ、それでいいのです」と言ったといいます。
「私たちはお金をたくさん使ってもらうことよりも、楽しくその時間を過ごしてもらうことに主眼を置いているのです」
そう言われて、カードによるカジノを見学していると、彼は、ディーラーが実にフレンドリーに客に接していることが分かったと言います。
「お客の調子が悪くて、損ばかりしているようだと、『ここのテーブルでは調子が悪そうだけれど、隣のテーブルならお客が儲かっているようだから、そちらへ移ってはどうですか。そこで儲かったなら、またこのテーブルへ戻ってきてください』というそんな感じで会話をしているようでした」
観光先で、話し相手がいなくて不安な気持ちも、ちょっとした現地の友達ができたりすると嬉しくなるものです。
なにも、一生涯の友達にならなくても、せめて観光の受け皿となるお店などがもっとフレンドリーに話しかけて、友達感覚になってあげることは、旅先での思い出をより深く心に刻むことでしょう。
人間は感情の動物でもあるので、良い気持ちにする心がけを忘れないようにして、わが北海道をおもてなしの島にしてはいかがでしょうか。
さて、北海道を「訪れるに値するすばらしい島」にいたしましょう。