『二人道成寺』読了

今日は、近藤史恵さんの『二人道成寺』を読み終えました。

歌舞伎の『摂州合邦辻』の道ならぬ恋と、女形芙蓉の妻、美咲の許されぬ恋を比較しながら
物語は進んでいきます。
そして美咲は、自宅の火事により、命はとりとめたものの昏睡状態に陥ってしまいます。
彼女をこのような目に合わせたのは誰なのか？
虚構と現実の両方から、女のすさまじい情念が描かれつつ、謎が解かれていきます。

読み終わってみて、美咲の思いの深さ、痛々しさを感じます。
目覚めた彼女は、どうなるのでしょう。
どうか、心安かれと祈ります。