機本伸司さんの『神様のパラドックス』を読みました。
井沢直美は、量子コンピュータによる占い事業に乗り出すというアプラDT社のモニターというバイトに
占い同好会の仲間と一緒に応募し、採用された。
しかしそれは、飛行機を飛ばすことで量子コンピュータに計算処理をさせるという大変金のかかる方法で、
実は本社に内緒の見切り発車だったのだ。
案の定、本社から量子コンピュータ事業ごと中止命令を出された小佐薙は、
苦しまぎれに他社が成功させているメンタルヘルスケア事業を勝手に立ち上げ、
相談に答える神様を作り出そうという奇策まで持ち出してきた。
コンピュータに神様の概念を教えることで、果たして神様は創れるのか?
飛行機の機長に恋した直美は、迷いながらもこのバイトを続けようとするが・・・。
主人公だけならともかく、当の神様(解析神)まで自己矛盾で悩みだすし、
生命の危機には見舞われるしで、どうなることかと読みながらハラハラヒヤヒヤ。
面白いけど、心臓に悪い物語でした(^^;)