男爵最後の事件

太田忠司さんの『男爵最後の事件』を読みました。

徹夜明けの霞田志郎・千鶴兄妹が、不審な火災事件への捜査協力を依頼された朝、
男爵こと桐原嘉彦から、ホームパーティーへの招待状が届いた。

パーティーの趣旨は、親しい友人を招待したというものだったが、そこにいたのは何らかの形で、
男爵を恨んでいる人物ばかりが揃っていた。そして、パーティーの最中、男爵は予言した。
招待客のうちの誰かから男爵が殺されるであろうことを！
しかし、悲劇はそれだけでは終わらなかった。

対照的な二人の探偵の対決は、志郎の思いをあざ笑うかのように次々と事件を生み出していきました。
あまりにも傲慢で自分勝手な犯人には憤りさえ感じます。
でも、急転直下の大団円には、唖然としてしまいました。
それが救いでしょうか？

さて、この霞田志郎シリーズも終わってしまうようですが、長い間楽しませていただきました。
彼らの将来の幸せを祈っています。
太田さん、ありがとうございました。新作も期待しています。