杉山俊彦さんの『競馬の終わり』を読みました。
二十二世紀初頭、日本はロシアとの戦争に負け、植民地化していた。
世界の競馬産業が衰退する中、日本ではロシア侵攻中も馬産が続けられ、競馬人気は盛ん。
しかし「腹脳」という人工頭脳の業界団体である「腹推会」が、人間のサイボーグ化への足がかりとして、
サラブレッドのサイボーグ化を競馬界に働きかけ、これが承認されてしまった。
北海道を統括するロシア弁務官アレクセイ・イリッチは、
生身の馬体で行われる最後のダービーに勝利するために、
新冠の駿風牧場を営む笹田伸人の許を訪れた。
彼が指名したのは、小規模な牧場には珍しく、大活躍が期待される一歳馬だった。
ポグロム―ロシア語で、虐殺、破壊と名付けられたこの馬は、どのように活躍できるのか?
「腹脳」が人間にもたらす弊害やロシア支配下による日本ということ以外は、
普通の競馬小説のおもむきがあるこの物語。
SFファンでも競馬ファンでも、どっちつかずのような気がしないでもありません。
読んでみれば独特の面白さがあって、これはこれでよいのですが、とっつきが悪いんではないかと思います。
二十二世紀初頭、日本はロシアとの戦争に負け、植民地化していた。
世界の競馬産業が衰退する中、日本ではロシア侵攻中も馬産が続けられ、競馬人気は盛ん。
しかし「腹脳」という人工頭脳の業界団体である「腹推会」が、人間のサイボーグ化への足がかりとして、
サラブレッドのサイボーグ化を競馬界に働きかけ、これが承認されてしまった。
北海道を統括するロシア弁務官アレクセイ・イリッチは、
生身の馬体で行われる最後のダービーに勝利するために、
新冠の駿風牧場を営む笹田伸人の許を訪れた。
彼が指名したのは、小規模な牧場には珍しく、大活躍が期待される一歳馬だった。
ポグロム―ロシア語で、虐殺、破壊と名付けられたこの馬は、どのように活躍できるのか?
「腹脳」が人間にもたらす弊害やロシア支配下による日本ということ以外は、
普通の競馬小説のおもむきがあるこの物語。
SFファンでも競馬ファンでも、どっちつかずのような気がしないでもありません。
読んでみれば独特の面白さがあって、これはこれでよいのですが、とっつきが悪いんではないかと思います。