『タイムストーリー １時間の物語』日本児童文学者協会・編

このタイムストーリーでは「一時間」をテーマに、五人の作家さんが様々な話を書いています。

例えば、中学生が十キロのマラソンを一時間で走るとタンカを切ってしまったが、達成できるのか？だとか、ゲテモノハンターのコンゴウが一時間で女帝イカのイカスミを手に入れようとするファンタジーとか、父親だけとの気が重たい水曜日の夕食の話や、巨大隕石から逃れるための宇宙船への乗船が一時間というＳＦ、ラストは、つまらない人生から脱出するためにタレントとなった弓月青年の物語と、バラエティに富んでいます。

意外だったのは、山本弘さんが書かれたのがＳＦじゃなかったことですね。

でも五つの物語すべてが、初めに思い描いたものと違う意外な結末になっていて、とても面白かったし、それぞれ感じ考えさせられるものがあって良かったです。