こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『月と日の后』冲方丁

2021-11-25 20:16:25 | 読書感想
 
主人公は藤原道長の娘、彰子。
一条天皇の中宮であり、かの紫式部も女房として仕えた女性である。

彼女が入内したのは、初潮を迎えてまもなくの12歳の頃。
まだまだ子どもであり、定子のライバルにもなれなかった。

そんな彼女が成長していくにあたり、どのような心境の変化があったのか。

この物語が、どこまで史実に忠実なのかは分かりませんが、定子は清少納言が枕草子で触れているような文化的・芸術的なサロンを形成して宮中を盛り上げ、彰子は心身ともに大人になって行くにつれ、それも大切にしつつ、一条天皇と共に国の平安の為に動いていたという話でした。

何よりも、伯母を反面教師として自らを律する心の強さは素晴らしく、理想的ではあるものの、凡人には難しいと感じました。ただ目標としては、こうありたいものですね。

あと個人的には、紫式部日記に出てきたエピソードがぽつりぽつりとあるところも、楽しく読めたところです。
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『マーダーボット・ダイアリー(下)』マーサ・ウェルズ

2021-11-25 20:00:12 | 読書感想
 
今回の弊機は、放浪の旅をしつつ行く先々で、なぜか人間間のトラブルの仲裁を引き受ける破目にあう。
さらに、異星文明の遺物を無許可で発掘し独占しようとする悪徳企業とも戦わねばならない事態に陥る。

下巻まで読み終わってみると、弊機くんって無敵かもしれません。
それに、なんだかんだと愚痴をこぼしつつ、善意の人々は守ろうとするんですよね。

未だ自分の望みがはっきりとは分かっていない弊機くんですが、人柄?というか機柄(笑)が良いせいか、物事がより良い方向に向かっているように感じられます。

楽しいです。
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