prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ホフマニアーナ」

2015年12月05日 | 
アンドレイ・タルコフスキーがドイツ出資の映画製作の話に応じて書いたシナリオ、というか小説形式のレーゼ・シナリオといった形式の作品。

「サクリファイス」のシナリオもこういうほぼ完全に小説形式のを徐々に手を加えて撮影用の台本に仕立て直していったようだが、そちらの実務的なプロセスの研究も知りたいところ。

もっともこの本も約90ページで2500円と読者数からいけば仕方のないけれど相当割高に感じられて、専門家でもない限り手を出さないから、そういうことになる

「ノスタルジア」ではイタリアとロシアが見事に融合していたが、ここでは内容は外面的にはロシア的なところはこれといってなく、映画化されたらほぼ完全に当時の西側的な作品になっていただろう。

E.T.A.ホフマンは以前にタルコフスキーが取り上げたロシア・イコンの画家アンドレイ・ルブリョフ同様に実在の人物だが、15世紀から16世紀にかけた中世人で伝記的な要素がまるでわからないルブリョフとは違って19世紀の近代人でかなり素性がわかっているにも拘わらずまったく伝記的な要素は無視されており、もっぱらホフマンの幻視的な体質、凡人には見えないものが見える体質をタルコフスキーが自分のものとして表現している。

ヴィジュアルは「サクリファイス」のようにヨーロッパの精錬された衣装・調度に彩られたものになっただろう。

鏡が重要なモチーフになっていて、鏡の中に映っている姿が少し過去のものになっていたり、シャミッソーの「影をなくした男」ばりに行方不明になってしまったりといったシーンが見られる。どんな表現になったか色々想像を巡らしてみたいところ。「ノスタルジア」同様に生の仕掛けが優先しただろう。

ホフマニアーナ
アンドレイ・タルコフスキー著
エクリ

12月4日(金)のつぶやき

2015年12月05日 | Weblog

#1日1本オススメ映画 わが緑の大地 (1971) 頑固者の森林伐採業一家。スト破りの誹りを物ともせず、プロとしての筋を通す。妨害されようとも家族を失おうとも、死んだ父親の片腕を舟の竿に括りつけ、同業者の眼前を川下り。漢だねぇ。 pic.twitter.com/7ImYHQzIK2

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素晴らしい風船旅行 #1日1本オススメ映画 子供と共に風船に乗って空から見下ろすとなんでもない街並や野山が詩情に満ちた天上の風景みたいに見えてくる。主役の子供は監督アルベール・ラモリスの息子のパスカル。 pic.twitter.com/2obCYdrcX7

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チャップリン生命をかけた名作『チャップリンの独裁者』「世界の映画作家中…ヒットラー生存中に噛みついたのはチャップリンただ一人(淀川長治氏)」そしてあの名演説。ハンナに心の底から語りかけるその言葉、愛の強さ。
#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/Rz1UFgyTrc

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「バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所」 #eiga #映画  goo.gl/9I5D0g


スカイフォールをやめて実写版ゲゲゲの鬼太郎をやるのかとびびったが、違う意味でえらいことやらかしてくれた(ーー;)


.@nori782 ちなみに戦後しばらくまで普通に薬局で売られていたヒロポン(覚醒剤)の広告もありました。 pic.twitter.com/kCF0b8zjuj

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「マッドマックス・怒りのデスロード」のロケに予定されていた砂漠がお花畑になってしまったというのもエルニーニョのせいか? #ss954

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