一方で日本国内の健康志向の権化、生命主義(たぶん健康寿命国を延ばすのが至上価値になっている今に近い世界)に支配された世界があり、一方で想像を絶する悲惨さが支配する紛争地域の現実があるというコントラストがあるわけだが、もともとかなり脳内現実に突入した世界観ではあるのだが、悲惨さの描写がどうにも上滑りしているのは否めない。
すでに死んでいるキャラクターとの関わりをドラマに持ち込まなくてはいけないのだけれど、回想で処理するしかないにせよ、後になって幻想?なのかよくわからない形で再生するのとのつながりが飲み込めないし、何よりもっぱらセリフで解説されるだけなのでなかなか腑に落ちるまでいかない。
「屍者の王国」はBLだったが、こちらはずいぶんLの世界に傾いていて、色彩も建物までピンクに染まっているというのは初めて見た。
映画館に入場した時に栞をもらったので、ただの栞かと思ったらQRコードが印刷してあり、それを読み込むとアプリをダウンロードでき、さらにそのアプリで栞を読み込むとミィハ役の上田麗奈の原作の朗読ボイスが聞けるというサービスつき。凝ってますねえ。
(☆☆☆)
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