主な舞台になる堤真一の家が建築士という設定もあってかずいぶん立派な家だなあ、と思った。
下から吹き抜けになっているから二階の子供たちの部屋を横に並べた構図で一目で見渡せる。アメリカのやや大きい家にありそうな構造。「必死の逃亡者」の舞台の家をちょっと思い出した。
行方不明になった高校生の息子が暴行殺人事件の加害者側なのか被害者側なのかなかなかわからないのが、誰でもどちらに転ぶかわからない不安をついて秀逸。
ああいう立派な家に住んでいるというだけで反発買いそう。
吹き抜けのリビングにキッチンと共に石田ゆり子の仕事場が隣接しているのがおもしろく、この家の一階すべてがこの奥さんの行動範囲というわけだろう。
石田ゆり子がやると、息子をとにかく信じても日本的なべったりした溺愛型の母親像から印象が離れる。心労でやつれても美人。エンドタイトルを見たら当然ヘアメイク、衣装それぞれ専属がいるが綺麗にばかり見せるわけにはいかない一方、あまり汚し過ぎても見る側が引く、微妙なバランスを保っている。
後半のメディアスクラムや無責任な匿名大衆のバッシングはそれ自体およそ見たくない(嫌でも日常で見せられている)性格の描写なので、どうも落ち着かない。
ただしフィクションでないとできないようなすっきりしたところに落とし込んでいる。
下から吹き抜けになっているから二階の子供たちの部屋を横に並べた構図で一目で見渡せる。アメリカのやや大きい家にありそうな構造。「必死の逃亡者」の舞台の家をちょっと思い出した。
行方不明になった高校生の息子が暴行殺人事件の加害者側なのか被害者側なのかなかなかわからないのが、誰でもどちらに転ぶかわからない不安をついて秀逸。
ああいう立派な家に住んでいるというだけで反発買いそう。
吹き抜けのリビングにキッチンと共に石田ゆり子の仕事場が隣接しているのがおもしろく、この家の一階すべてがこの奥さんの行動範囲というわけだろう。
石田ゆり子がやると、息子をとにかく信じても日本的なべったりした溺愛型の母親像から印象が離れる。心労でやつれても美人。エンドタイトルを見たら当然ヘアメイク、衣装それぞれ専属がいるが綺麗にばかり見せるわけにはいかない一方、あまり汚し過ぎても見る側が引く、微妙なバランスを保っている。
後半のメディアスクラムや無責任な匿名大衆のバッシングはそれ自体およそ見たくない(嫌でも日常で見せられている)性格の描写なので、どうも落ち着かない。
ただしフィクションでないとできないようなすっきりしたところに落とし込んでいる。
堤幸彦の演出は昔のちゃかちゃかしたものから随分落ち着いたものになった。
冒頭のドローンを使っただろう(埼玉らしい)街の俯瞰ショットに家族の記念写真をカットインして一家の歴史を描いていく手際など好調。
事情が明かされてからの解説的な部分がどうも長くて、余韻がかえって薄れる。もうちょっとサクサク刈り込めないものか。
竜雷太と渡辺哲がよく似ていて、親戚同士という設定がやたら説得力ある。