ある一日が無限にループするという設定の映画は「恋はデジャヴ」あたりから目だろうか、最近では「ハッピー⋅デス⋅デイ」シリーズなど妙に目立つが、これが目新しいのはループするのが一人ではなく、男女二人だということだろう。
ループする二人だけが共通の世界を持っていて、その他の人間とはずっと断絶状態にあるわけで、ずいぶんとっちらかっているようで、全体として二人きりの世界に閉じこもってもいいではないかとなりかける男を、あくまで脱出を試みる女が引き出すというドラマになる。
その一方で他の人間との関係でどれだけひどいことになっても(これが笑わせる)リセットされるからお構いなしだったのから抜け出す話にもなっている。
繰り返しの見せ方がアングルを変えたり編集を変えたりして変化をつけている。
時間がループしているうちにどこの時代にいるのかわからなくなってくるある動物の登場が可笑しい。