prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「激突!殺人拳」

2022年09月12日 | 映画
1974年公開。千葉真一出演作としては「仁義なき戦い 広島死闘編」の翌年。
実録路線の時期とかぶっているせいもあってか、殴られた汐路章が折れた歯を吐き出したり残虐味が強い。
チンポを素手でむしり取るっていうのは梶原一騎の「カラテ地獄変」シリーズあたりの脅し文句としては出てきても、間接的にせよ本当に描いたのにはびっくり。
(千葉が主演した「ボディガード牙」がやはり1973年)

冒頭、志穂美悦子がミニスカートで出てきて千葉真一にぶちのめされるのにもびっくり。さらに麻薬漬けにされて売り飛ばされる、というのは当時の東映からすると展開そのものはありがちか知らないけれど、ガラじゃないなあという印象は拭えない。
というか、同じ1974年の次作にして主演作「女必殺拳」で人気が出て颯爽とした女拳士イメージが定着したわけで、その前というわけ。

日本映画専門チャンネルで関根勤の解説つきの放映。千葉真一の特にこの映画での顔真似で有名なわけだけれど、当人が言っている通り本家の方がパロディに見えるくらい顔芸が凄い。ブルース・リーの顔を超えようとしたのだと思う。