ヴィンセント・ギャロ監督・脚本・主演・撮影・編集のワンマン映画。
主演しながら撮影するってどうやったのだろう。Toshiaki Ogawa他のカメラオペレーターもいるわけだから、アングルや動きは決めてカメラは別人に操作してもらったということか。
ちなみにチャン・イーモウ撮影・主演(まだ監督はしていない)の「古井戸」はそんな調子だったらしい。
はっきりしたストーリーはなくて、要するに昔の女巡りの話。正直、すごいナルシーな匂いがぷんぷんする。「鬼火」みたいに半過去を追体験しながら生きてきた時間を振り返るが結局空しいというわけ。
カンヌで賛否両論だったらしいが、そりゃ反感買うわと思った。
車を降りてコーラを買いに行く間に座っていた女性と互いに振り返るのがすれ違い続けていたのがタイミングが合って、かなり唐突にキスシーンになるのが魅力的でもあるし相当に違和感もある。
遅れてきたニューシネマって感じもする。「雨月物語」みたいな話が混ざっているのにびっくり。