原作者である本物のさかなクンが近所の魚好きの変人として出てきて子供のころのミー坊に魚のことを教える。
未来の自分、それもここではテレビ等で有名なさかなクンではなく単なる社会不適応者、もしかしたらさかなクンならぬ宮澤正之のあり得た姿として出てくるわけで、のんさんをさかなクン役につけるのと相まって、リアリティラインが通常の映画とズレてる。それで特に違和感やむずかしさは感じさせない。
のんさん、背が高いから詰襟が似合う。というか、この人もともとモデルだし、ファッションセンスが見どころの人でもある。
冒頭で男でも女でもいいではないかといったタイトルが出てくるので、魚によっては性別がはっきりせず、成長の最中や環境の変化によっては性別がひっくり返る現象にひっかけてくるのかとおもったが、別にそういうわけではないみたい。
一応不良らしい連中が出てきて脅しに来たりするのだが、もうマンガみたいでまるっきり怖くない。
ジグザク走行をする場面がある(それもチャリやスクーターで!)のだが、エンドタイトルで「公道をヘルメットなしで走ってはいけません」とかいう断り書きが出るのが可笑しい。
定番の「この映画で動物は殺したり傷つけたりはしていません」は出なかったと思う。
明らかに魚を実際に捌いて食べてるところありますからね。
魚を可愛がりながら食べるというのは別に矛盾ではなくて、畜産農家が可愛がりながら肥育した家畜をやはり食べるのに回すというのはごく普通のことだろう。
魚料理を食べるところで赤ワインを飲んでいる。今どき魚料理には白ワインと決まっているわけでもないが、この場合あえて外しているのではないか。