prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

4月16日(日)のつぶやき

2017年04月17日 | Weblog

「モアナと伝説の海」

2017年04月16日 | 映画
マウイのタトゥーが動いて当人の内心の本音だったり物語を語ったりするという工夫はなんでもないようだけれど考えてみるとすごい発想。

キャッチーなメロディーをほとんど毎度のように提出してくるというのは大変だろう。ディズニーくらい大きなバックがないと難しいのではないか。

脇のキャラクターがやや弱い。もともとほとんど二人しか出てこない話だし、文字通り鳥頭のニワトリだけでは。
海がやや擬人化されて何度もモアナを助けるのはやや都合よすぎる感じはする。

ラブストーリーの要素がまったくない、というディズニー側の説明に納得。これまでのプリンセスの延長というより王になるべき人の通過儀礼という位置づけなのだろう。

プロダクション・ベイビーズとしてざっと42人の名前がエンドタイトルに並ぶ。製作中に生まれた赤ちゃん、という意味なのだろうが、それだけ関わるスタッフの絶対数が多くて、製作期間が長くて、若い人が多くて、子供を作れる体制になっているということだろう。
(☆☆☆★★)

映画『モアナと伝説の海』 - シネマトゥデイ


モアナと伝説の海 公式ホームページ


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4月15日(土)のつぶやき

2017年04月16日 | Weblog

お題「イースターグッズは買いますか?」

2017年04月15日 | Weblog
ハロウィンを知ったのはピーナッツ(スヌーピーやチャーリー・ブラウン)。イースターを知ったのもピーナッツ。
そこではハロウィンというとかぼちゃ大王とお菓子をくれないといたずらするぞ、イースターはスヌーピーが踊りながら配る卵だった。

ハロウィンはすっかり定着したのには仮装というのが加わったのが大きいと思うのだけれど、イースターというと卵だけだと弱いですね。お菓子の卵とかいろいろ工夫してはいるけれど。
イースター島にこじつけてトカゲでも飼いますか。

あと同じ時期にせっかくお釈迦様の誕生日である花祭りをやっているのに、こちらはおよそ盛り上がりません。
漫画の「OL進化論」に「花祭りが今一つ盛り上がらないのは、食べ物とタッグを組んでないからだと思うんだ」「甘茶だけじゃきついわね」なんてやりとりがあったけれど、およそPRしようという意欲が感じられない。せっかく可愛い男の子を行列に出したりするのだから、いくらもショーアップできると思うのだが、してほしいかというと別に感心はない。

そのうち感謝祭、サンクスギビングも日本に持ち込むのではないか。あれは北米の移民の最初の収穫に感謝する祭りなのだから、本来アメリカ・カナダに限った祭りではあるけれど、なあに商売のためなら関係ありません。
七面鳥という新しい食材を売る口実にもなることだし。

あ、そうだ。イースターグッズを買いますかって、買いません。



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「バーフバリ 伝説誕生」

2017年04月15日 | 映画
冒頭の滝の映像からあまりのスケールのでかさに度肝を抜かれる。英雄の運命を背負った主人公がその滝を登っていく映像もバーフバリ役のプラバースがどこまで自分でやっているのか、スタントなのか、デジタル処理なのか、ともかく全部交えてひたすら巨大な表現を目指す。技術も資本もすでに世界のトップを走っているのがありありとわかる。

一方でなんかの冗談かと思うような超オーバーな表現、濃ゆい顔はマサラムービーそのまんま、というか思いきりパワーアップ。
踊りのシーンは当然あるとして、かなりきわどくなっている。

CGも使うにせよ大群衆を相当本当に集めた戦闘シーンも、大力を発揮すると人間がぽんぽん飛ぶといった表現を交えて、思考回路がどこか全然違うとしか思えず、もう唖然呆然となるしかない。

敵役のラーナー・ダッグバーティが三船敏郎を二回り大きくして筋骨隆々にしたみたいな容貌なのがなんかおかしかった。

新宿ピカデリーの絶叫上映は満席で大盛り上がり、というか自然に声が出るし、どこで出せばいいか自然にわかる作りなのね。鞍馬天狗の時代は日本もそうだったはずなのだが。
それにしても、みなさんどこでどうやっておもしろい映画の匂いを嗅ぎ付けるのか。

エンドタイトルがまた長いのだけれど(インドの地方によって違う言語に応じた声の出演者がそれぞれ出ていたみたい)、途中で音楽が途切れてしまう妙な雑さがインドらしいというか。そこを手拍子と「バーフバリ」コールがえんえん埋めていた。
(☆☆☆☆)

バーフバリ 伝説誕生 公式ホームページ

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映画『バーフバリ 伝説誕生』 - シネマトゥデイ



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4月14日(金)のつぶやき

2017年04月15日 | Weblog

「SING/シング」

2017年04月14日 | 映画
字幕版で見たのだけれど、数多くの耳慣れた音楽がたくさん使われていて、それでキャラクターを何秒も使わず表現したり感動させられたりするのだから、音楽の力は大きい。
各キャラクターのダメさ加減と、可愛い一方でなく適度に不細工なところが良い。

吹き替え版でも見てみたい気はあるのだけれど、片方見たらもう片方は半額とかいったサービスやらないものですかね。3D版とか何通りもの版が公開されることが多いのだからやっていいと思うのだが。

日本風のグループアイドルが出てきてここだけ日本語が出てくる、いいかげんな日本語会話集を使ってひどい用例を並べるのが

こいこいこいがちゃんとエンドタイトルでKoi Koi Koiと出てきて、中田ヤスタカの名前を出たような気がした(タイトル流れるの早すぎ)。

キャラクターの中に強盗団の一人が入っていたり、犯罪絡みの設定が混ざるのは結構大胆。というか、これミニヨンズ作っている会社だから驚くことはないか。
(☆☆☆★★★)

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映画『SING/シング』 - シネマトゥデイ

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4月13日(木)のつぶやき

2017年04月14日 | Weblog

「エベレスト 神々の山嶺」

2017年04月13日 | 映画
八甲田山シンドロームといいますか、出演者やスタッフが大変な思いをして撮影してその労苦を思いやられるし画面にも迫力は出ているのだけれど、全体とすると今一つということが日本映画では結構ある。

なんで今一つなのだろうと思ってしまう。
回想で事情を描く話法というのがリアリティを損なうところがあるのか、毎度のことながらセリフによる説明が多すぎるのか、山登りをする人間でないとわからないことを登らない人間にわからせようとすること、あと遭難するほどの過酷な状況だったら撮影隊が遭難してしまうといった基本的な齟齬があるのか。

エヴェレスト 神々の山嶺 公式ホームページ

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4月12日(水)のつぶやき

2017年04月13日 | Weblog

「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」

2017年04月12日 | 映画
左右対称だったり正面からのアングルが多かったり、全体にスタイリッシュな画作りが多く、グリッサンドを多用したミカ・レヴィの音楽が印象的で、画面をなぞらず立派な額装をしている感じ。

JFKその人とのなれそめは極端に抑えられむしろ弟のロバートとの関わりが描かれるのが、後に暗殺されることをこちらは知っていて見るので、自然と死んだ人間が生きている弟にだぶってくる感じになる。

ジョン・ハートの老け方がちょっとどきりとするくらいで、亡くなったあとで見ることになったので普通の相談相手のようでそれ以上の抽象的存在であることがわかってくるのに結果として貢献している。

ファーストレディという存在自体がもともと私生活のあり方自体が夫である大統領ひいては政権の姿勢みたいに見られる微妙な位置にいるので、非常にメディアに出るイメージを神経質にコントロールしようとしている姿が描かれる。

だからジャーナリストの取材でここは書くのかどうするのか、駆け引きしながらやりとりしているのが独特の緊張感を持ってくる。
(☆☆☆★)

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命 公式ホームページ

映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』 - シネマトゥデイ

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4月11日(火)のつぶやき

2017年04月12日 | Weblog

ロバート メイプルソープ写真展 ピーター マリーノ コレクション

2017年04月11日 | アート
顔を外した男の裸のボディのアップ。男性器(だいたい包茎)がもろに写っているのが多いけれど、ポルノグラフィックな感じはまず受けない。

マッチョなボディに魅力を感じているのかというとそういうのとも違う。もう少し無名性というか人間だけに限らず、花、刃物が刺さった果物などの、もう少し範囲を広げた性的オブジェ、それもけっこう観念がかっているのと

銀座シャネルの四階という超オシャレな場所で行われているのとの一種のコントラストがおもしろい。

ロバート メイプルソープ写真展 ピーター マリーノ コレクション



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4月10日(月)のつぶやき

2017年04月11日 | Weblog

「さよならの微笑」

2017年04月10日 | 映画
不倫しているカップルのそれぞれの連れ合いが冠婚葬祭などで接触するうち自然に接近して、元の不倫カップルの発情ぶりとは対照的にゆっくりと節度をもって仲良くなる、その節度が逆になんだか意地悪く一種のスマートな復讐かあてつけみたいにも見えてくるのがおもしろいところ。

やたら女に手を出してまわっている頭が薄くなりかけている男が、手を切って回るあたりの自分勝手な調子のよさは太宰治の「グッドバイ」みたい。

子供がかなり悪意を見せてバカな大人がお尻を出して見せるところ(なんで西洋人は酔っぱらったりするとああ尻を見せるかな)とか、ゲロを吐いているところとか変な写真ばかり撮っているのがヨーロッパ映画らしい。

こういういわゆるエスプリの効いたフランス映画らしいフランス映画って減った気がする。