惑星難民Xが何くわぬ顔をして普通の人に紛れて生きているらしいという疑惑から話が始まるわけだが、週刊誌の臨時雇い林遣都の担当になった女二人のどこに一体そういう疑惑がかけられる余地があるのかさっぱりわからない。
上野樹里が36歳になっても結婚しないとか、ファン・ペイチャが台湾人で日本語が不自由とか一般的なレベルの差別を受けてはいるのだが、普通の意味での移民難民あるいは疎外された人間の話ならともかく、惑星難民といったデカい話にするにはムリがある。
「エイリアン・ネイション」みたいなエイリアンを移民になぞらえたアナロジーなのかと思ったが、アナロジーというにはあまりに真っ正直に移民そのものだ。
しかも上野樹里の方には両親まで出てきますからね。
宇宙人?は人をコピーするという設定だと思ったが、それはどうなったのだろう。
宇宙人が地球人に紛れて生きているというのはウルトラQの「宇宙指令M774」のルパーツ星人の昔からあったし、はっきりしたフィクションとして描いていた方が、もっともらしかっただろう。