文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

一般論としての世界最高技術開発の必要性

2009-11-15 20:56:03 | オピニオン
 池田信夫氏は、彼のブログ「池田信夫blog part.2」で「沈没した「スパコンの戦艦大和」」として、京速計算機開発の事実上の打ち切りが決まったことに、当然であるとの記事を掲載していた。

 残念ながら、この問題に対して私はほとんど情報を持たないし、氏の指摘するような問題があることも事実かもしれない。ただ私が懸念するのは、すべての世界最高を目指す「日の丸技術」に意味がないという流れになってしまうことだ。

 世界最高の技術開発を行っていけば、その技術が直接目的とする分野だけでなく、そこから様々な派生技術が生まれ、思いもよらなかった応用が広がっていくこともよくあることだ。典型的な例が軍事技術からの派生であろう。軍事技術は、相手よりいかに優れた兵器などを作るかに尽きる。兵器が増えるのは困るが、そこから様々な民生用でも使える技術が派生してきているのは歴史が示すところだ。GPSもインターネットも元々は軍事技術からの転用である。

 一般論として、すぐれた技術を産もうとすれば、世界最高水準の研究開発が必要になってくるのだ。日本のような「モノヅクリ」で生きていかざるを得ない国には、技術開発は、特に必要なことだろう。

 池田氏は、スパコンを戦艦大和に例えている。確かに大和は、航空機中心となった戦闘の時代に、時代遅れのように現れた巨大戦艦である。しかし、それでは大和の開発が全くの無駄だったかというとそんなことはない。広島県呉市にある大和ミュージアムに行って見れば、大和で培われた、当時の最高技術が、その後の日本の発展にいかに役立ったが分かる。

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コメント (4)
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