迷惑メール、返事をしたらこうなった。 詐欺&悪徳商法「実体験」ルポ (文庫ぎんが堂) | |
多田文明 | |
イースト・プレス |
本書は、送られてきた迷惑メールのURLをクリックしたらどうなるのか、そこに何が待ち受けているのかということに著者がチャレンジした記録である。
迷惑メールには詐欺が多い。有名サイトを騙って、偽の画面にログインさせてパスワードを盗むフィッシングはその最たるものだが、出会い系サイトへ誘導するようなものもある。架空請求もあるし、コピー商品などは、知財関係の法令違反のものも多いと思う。
おかしいと思ったら、そのタイトルや文面で検索を掛けてみることだ。詐欺メールは、不特定多数に同じ文面で送っていることが多い。だから、同じ文面の詐欺メールが引っかかってくる。
また、サイトに埋め込まれたURLをクリックするのは非常に危険だ。自分が取引しているところがあれば、きちんとしたアドレスをブックマークしていることも対策になるだろう。
実は私も迷惑メールが良く来る。すぐ削除しているのだが、いっこうに収まる気配がない。おそらく、誰かが騙されてくれればラッキーということで、自動的に何度も送っているのだろう。
これだけ迷惑メールが多い背景には、罰則と収益がアンバランスなことがあると思う。個人的には死刑にでもして欲しいが、少なくとも、やる人間が確実に減るだけの厳罰化は必要だと思う。
とにかく詐欺師はあの手この手で攻めてくる。本書にはその事例が沢山書かれているので、騙されないために大いに参考になると思う。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。